愛犬が「お見送り」「お出迎え」をしてくれない理由
少し前まで出掛けようとしていることを察して後をついて回っていたはずなのに、最近はお見送りをしてくれないし、帰宅してもお出迎えしてくれない…。
愛犬のそんな変化に嫌われてしまったのではと心配になりますが、実は意外な理由が存在しているようです。
監修ドッグトレーナーによる補足
愛犬が悲しそうに見送ってくれたり、大げさにお出迎えしてくれる光景はとても羨ましく思う飼い主さんも少なくないでしょう。
実は、飼い主さんとの信頼関係が築けていると、必ず帰ってくる安心感で大げさな見送りやお出迎えをする必要がないのです。愛犬が見送りやお出迎えが大げさな場合は、不安を抱えているのかもしれませんよ。
1.お留守番を覚えた
愛犬がお見送り・お出迎えをしてくれないのは、「お留守番」を覚えたことが理由です。
お留守番を覚えるまでは、お留守番が何であるか分からないため、不安なのです。飼い主が出て行く理由も分からず、家に残される理由も分からず、飼い主が戻ってくるかどうかも分からないわけです。
お見送りをするのは、不安な気持ちから飼い主を後追いしているのです。お出迎えをするのは、「ちゃんと飼い主が帰ってきた!」と安堵する気持ちから興奮しているのです。
いつの間にか、愛犬が「お見送り」「お出迎え」をしてくれなくなることがありますが、それは「お留守番」を覚えたからです。
「飼い主は仕事へ行く」などと飼い主の都合まで理解しているわけではありませんが、「飼い主はこの後ちゃんと戻ってくる」ということを学習したのです。
つまり愛犬がお見送りやお出迎えをしないのは、成長の証と考えてよいと思います。
監修ドッグトレーナーによる補足
飼い主さんとの信頼関係がしっかりと築けるようになると、外出しても必ず戻ってくると学習し、見送りや出迎えをする必要がなくなるのはとても良い傾向です。
飼い主さんがお家の中でトイレやお風呂に行っても戻ってくると安心しているのと同じような感覚になっているのでしょう。
2.体を休めたい
愛犬が「お見送り」「お出迎え」をしてくれないのは、体を休めたいことが理由です。
朝のお散歩を終え、体力を使ったことで、体を休めたい。朝の食事を終え、消化不良を起こさないために、体を休めたい。
このような理由から、飼い主を興奮気味にお見送りすることなく、ケージやベッドで休んだ状態でお見送りをすることがあります。玄関までお見送りしなくても、アイコンタクトはしているはずです。
犬は1日のほとんどを寝て過ごします。飼い主が帰宅する直前まで眠っていたのではないでしょうか。そうすると、すぐにハイテンションでお出迎え、というわけにはいかないのでしょう。
年齢を重ねるごとに、お出迎えの回数が減ってしまう理由です。
監修ドッグトレーナーによる補足
犬も年齢とともに体を動かすことが億劫に感じてしまうこともあります。
飼い主さんを見送ったり、お出迎えしたい気持ちはあっても体がいうことをきかないこともあるのだと労ってあげましょう。
3.飼い主に安心してほしい
愛犬が「お見送り」「お出迎え」をしてくれないのは、飼い主に安心してほしいことが理由です。
出かけるとき、愛犬がケージやベッドに入り、寝る準備をしているのか目も合わせてくれない。帰宅したとき、前みたいに興奮気味に大喜びで出迎えてくれない。飼い主としてはとても寂しく思いますよね。
このように考えてみてはどうでしょうか。
出かけるとき、愛犬がケージやベッドで休んでいるのは、落ち着いているということ。不安を感じていないということ。
帰宅したとき、大喜びで出迎えてくれないのは、飼い主は必ず帰る、という信頼があるということ。当たり前のことだから大袈裟にする必要はない、と感じているということ。
飼い主と愛犬の間にしっかり「安心」と「信頼」の関係が築けているんだ、と捉えると、「お見送り」「お出迎え」は何も特別なことではない、と考えるようになるのではないでしょうか。
4.連れて行ってもらえないと分かって拗ねている
愛犬が「お見送り」「お出迎え」をしてくれないのは、連れて行ってもらえないと分かって拗ねていることが理由です。
仕事に行くときは連れて行ってもらえない。スーパーに買い物に行くときは連れて行ってもらえないけど、ホームセンターに買い物に行くときは連れて行ってもらえる。
犬には連れて行ってもらえるとき、連れて行ってもらえないときの都合まで理解することができません。何で今日は連れて行ってもらえないんだ!と拗ねているとき、「お見送り」「お出迎え」をしてくれないのです。
連れて行ってもらえないことを分かっているとき、お見送りやお出迎えをしてくれるのは、諦めているのでしょう。もしくは、お出かけする気分ではない、という日なのでしょう。
まとめ
愛犬が「お見送り」「お出迎え」をしてくれない理由を4つ解説しました。
- お留守番を覚えた
- 体を休めたい
- 飼い主に安心してほしい
- 連れて行ってもらえないと分かって拗ねている
飼い主としては、いつだって愛犬の「お見送り」「お出迎え」は嬉しいものです。
我が家の愛犬たちはシニア世代。ほとんど「お見送り」「お出迎え」はしてくれなくなりました。最近では、後追いやお見送りをされない方が安心して出かけられるものです。
「お見送り」「お出迎え」をしてくれない理由を知れば、逆に(その方がいいかも…♡)と思えることもあるのではないでしょうか。