1.飼い主さんのことが好き!
犬が飼い主さんの後をついて回る心理として、まず考えられるのが「飼い主さんが好きで一緒にいたい」というものです。
犬が大好きな飼い主さんのそばにいたいと感じるのは、ごく自然な感情で、その気持ちから飼い主さんについて回るのもおかしなことではないでしょう。
また、飼い主さんのことをもっと知りたい、何をしているのか気になるという興味・関心から飼い主さんの行く場所について行くということもあります。そのため、飼い主さんがトイレやお風呂に行くと、犬もドアの外までついていく、という様子もめずらしいものではありません。
また、群れで暮らしていた野生動物の本能が、遺伝的に残っているということも考えられます。それらの動物はリーダーについて行くという習性を持っていたため、飼い主さんのことを頼りになるリーダーと考えている犬は、同じようについていくことがあるのです。
2.寂しい、かまって欲しいと感じている
飼い主さんが仕事や外出から帰宅すると、手洗いするときも着替えをするときもずっとついて回る犬は多くいます。これは、留守番をしていたことで寂しさを感じて、飼い主さんにかまってもらいたいと考えているからでしょう。
また、外に行っていた飼い主さんについているにおいが気になって、そばを離れないこともあります。特に、外で他の犬や猫を触ったときなどは、執拗に手や洋服のにおいを嗅ぐということもあるでしょう。
また、日頃からスキンシップやコミュニケーションが不足して、愛情不足を感じているときにも、飼い主さんのそばを離れなくなることがあります。
3.不安を抱えている
犬は不安を感じたときに、頼りにしている飼い主さんから離れようとしなくなります。普段は家の中でついて回るようなことがない犬が、飼い主さんの後を追ってついてくるときは、何か不安を抱えているのかもしれません。
具体的には、花火や雷のような大きな音がしたときや地震があったとき、聞き慣れない音や気配を感じたときなどは、不安や恐怖を感じます。
また、引っ越しや模様替えなどで環境の変化があったときにも、不安になってできるだけ飼い主さんのそばにいようとする傾向があります。特に、シニア犬や子犬は不安を感じやすいので、十分な配慮とケアを心がけましょう。
4.伝えたいことがある
飼い主さんがどこに行っても犬がついてきて、目を合わせようとしたり吠えて気を引こうとしたりするときは、何か伝えたいことがあることも考えられます。
犬は人間のように「ねえ、ちょっと聞いて!」と話しかけられないので、他の方法でどうにかして飼い主さんに気持ちを伝えようとします。
前述したように、「寂しいからかまって」と伝えようとしていることもありますし、「散歩に行こうよ!」「お腹が空いた!」「おもちゃで遊ぼう!」など、何か要求しているのかもしれません。
まとめ
犬が飼い主さんの後をついて回ることは、決して悪いことではありません。とてもかわいい行動ですし、飼い主さんのことが大好きだという気持ちがよくわかります。
しかし、家の中で飼い主さんの姿が見えなくなると不安を感じて、常に一緒にいなければ落ち着かない、という状況になるのは望ましくありません。悪化すると、分離不安症になってしまうことも。
愛犬の気持ちに寄り添いながらも、必要なときにはひとりでいられるように教えてあげることも必要です。