犬にとって家族とはどんな存在なのか
犬が家族に関心を持っていることは確かです。他人に対する態度と家族に対する態度の違いは明らかですし、家族にしか見せない姿もあります。
(この子は自分のことをどう思っているんだろう…?)
犬と暮らす家族なら誰もが一度は考えるでしょう。(家族の中で愛犬にとっての一番になりたい!)と考える人もいるでしょうし、(家族の中で自分にだけ冷たい態度なのはどうしてだろう…?)と考える人もいるでしょう。
犬にとって家族とはどんな存在なのか、愛犬は自分のことをどんな存在だと考えているのか、ぜひ一緒に紐解いてみましょう。
1.自分を守ってくれる存在
犬にとって家族とは、自分を守ってくれる存在なのではないでしょうか。
近年、外で飼われる犬は少なくなりましたね。室内で暮らし、犬専用のスペースがあり、家そのものが犬が暮らしやすい環境に整えられています。常に守られた環境で暮らしていますし、自宅の室内で危険な目に遭うことは滅多にないでしょう。地震などの自然災害が起きたときくらいでしょうか。
お留守番中も温度と湿度が管理された空間で過ごせますし、寒さや暑さによって、命の危険を感じることはほとんどないでしょう。
2.守るべき存在
犬にとって家族とは、守るべき存在なのではないでしょうか。
幼い家族の身に危険が及びそうになったとき、果敢に立ち向かっていく犬がいます。『家族に襲いかかろうとした野生動物に立ち向かい、大怪我を負いながらも家族を守った!』というエピソードも話題になりました。
とくに幼い子供や赤ちゃんを守ろうとする犬は多いと思います。一緒にお散歩する家族が高齢であれば、歩くスピードを合わせてゆっくり歩く犬もよく見かけます。
3.群れの仲間という存在
犬にとって家族とは、群れの仲間という存在なのではないでしょうか。
犬には、父・母・姉妹・兄弟といった概念はないかもしれません。犬の本能や習性を考えると、「家族は群れの仲間」「それ以外は敵」といった感覚なのではないでしょうか。
人間と暮らす犬の場合、家族に含まれるのは「人間」だけではなく、「猫」や「うさぎ」や「鳥」なども含まれると思います。
4.ごはんをくれる存在
犬にとって家族とは、ごはんをくれる存在として認識されているかもしれません。
住処である山に食料がなくなった野生動物たちが人里に下りてくる、ということがよくありますよね。
犬だったらどうなのでしょうか。ごはんをもらえなくなってしまったら、「ここではもうごはんはもらえないから他の家を探そう」となることがあるかもしれません。実際、家族を失い、家を出て、ごはんを探しながら放浪する犬は現在もどこかにいるようです。
5.従っていれば安全な存在
犬にとって家族とは、従っていれば安全な存在として認識されているかもしれません。
犬に対してよく「忠実」という言葉を使います。飼い主に忠実、家族に忠実などです。では、なぜ犬は飼い主や家族に対して忠実なのでしょうか。
人間の家族に迎えられた犬は、人間社会での暮らし方を飼い主や家族から学びます。しつけがそのひとつです。いつだって家族が安全に導いてくれます。犬が飼い主や家族に忠実なのは、従うことで自分の身の安全が守られる、ということを理解したからなのではないでしょうか。
ただし、家族の中でも「この人の指示には絶対に従わない」ということがありますよね。まだ信頼を得ていないのでしょう。もしくは、その人に従ったことで、安全とは違う体験をしたからかもしれません。
まとめ
犬にとって家族とはどんな存在なのかを5つ解説しました。
- 自分を守ってくれる存在
- 守るべき存在
- 群れの仲間という存在
- ごはんをくれる存在
- 従っていれば安全な存在
私たち人間が思う家族という存在と、犬が思う家族という存在は、必ずしも同じではないと思います。そもそも犬には「家族」という概念がないのではないでしょうか。
しかし、犬は「学習する」という高い能力を持っています。そのため、家族という存在がどういった存在なのか、行動や態度で示してあげることで、いつか同じ気持ちを持ってもらえることがあるかもしれません。