『飼い主』と『他人』をハッキリ区別できている賢い犬たち
犬は当たり前のように飼い主とその他の人を区別しているように見えますが、犬の視力は人間よりも弱いという事実は有名です。
しかし、視力が弱く飼い主と他人をハッキリと見た目で区別できていなくても、明らかに『飼い主』と『その他の人』として見分けているとわかりますよね。
では、犬たちはどのような方法で飼い主と他人を見分けているのでしょうか。犬たちが飼い主さんを見分ける手段には、犬ならではの賢い方法がありました!
犬は『飼い主』と『他人』をどうやって見分けているの?
ここでは、犬が『飼い主』と『他人』を見分ける方法について紹介します。一般的に犬は視覚が弱いと言われているため、私たち人間とは違う手段で見分けているようです。
1.声や話し方
まず犬が、飼い主をその他の人と区別する際に用いる感覚器官が『聴覚』です。飼い主の声はもちろん声のトーンや話し方などを聴き取り、「飼い主さんだ!」「違う人だ」と判断していると考えられています。
実際ある研究によると、飼い主と飼い主以外の人の声を犬に聞かせた際、飼い主の声により強く反応したり脳が活性化されていたという結果も出ています。
2.歩く速度やテンポ、靴の音
飼い主が帰ってくると、なぜか玄関の前あるいはリビングのドアの前で愛犬が既に待機していた…という経験はありませんか。実は、遠くから歩いてくる飼い主の足音を聞き取り、「飼い主さんがもうすぐ帰ってくる!」と気づいているのだとか!
飼い主さんが普段履いている靴が出す音、歩く速度、テンポなどの情報を元に、飼い主さんと他人を区別しているなんてすごいですよね。
また自転車の場合も、自転車の出す音や走る速度、自転車が動くたびに出るチャームなどの音を頼りに区別していると言われています。
3.飼い主さんの匂い(体臭)
3つ目は飼い主さんが持つ特有の匂い、つまり体臭です。犬は聴覚と同様に嗅覚も優れています。そのため、飼い主さんの匂いを嗅ぎつけることで「飼い主さんだ」「この人は違う」と判断しているようです。
また、飼い主さんの匂いが少しでも変わると「あれ?何かおかしい」と執拗に飼い主の匂いを嗅ぐ様子を見せる犬も多くいます。その匂いの変化から飼い主の病気が判明した…という事例もあるので驚きです。
4.飼い主が身に纏っている香り
匂いに関しては、飼い主がよく身に纏っている香りも参考情報として含まれていると考えられています。例えば、香水だったりヘアケアアイテムの香り、柔軟剤の香りなどが当てはまります。
あまりにも刺激的な香りや強い香りを身に纏っていると、愛犬が近づかなくなったり警戒心が高まってしまう恐れもあるので注意が必要です。
5.見た目の情報も参考にしている
最初に犬の視覚は人間よりも弱いという話がありましたが、見た目の情報をまったく参考にしていないというわけではありません。
まったく見えていないわけではなく、ぼんやりとシルエットは判別できるため、見た目の情報も参考程度に含まれているようです。
ただし、やはり視力は人間の0.1〜0.2に相当する上、色の識別能力も少々劣っているため、あくまで「なんとなく」で全体像を捉えているという感覚でしょう。
まとめ
いかがでしたか。犬は『飼い主』と『他人』を見分ける際、基本的に聴覚と嗅覚を頼りに見分けていることがお分かりいただけたと思います。
ある日突然、飼い主を執拗に嗅ぎ始めたら、何か飼い主の匂いに変化が生じていることを感知しているのかもしれませんね。