成犬になってからはトイレを覚えられない遅いと言われる理由
冒頭でお話したように、成犬になってからでもトイレを教えることは可能ですし特別やることが変わるわけでもありません。
ではなぜ成犬になってからだとトイレを覚えられないとか、しつけをするには遅いと言われるのかというとそれには理由があります。
それは圧倒的に子犬の時期のほうがトイレに限らずさまざまなことをスポンジが水を吸うかのごとく吸収していくからです。
人間も小さいときの経験が今後成長してからの人格だったり習慣などを形成するように、犬も子犬の時期の経験が大きくその子のあり方に影響を与えます。
そうした理由から、子犬の時期であればどんなことでもぐんぐんと吸収して覚えていくためトイレトレーニングもすぐに完了できるのですが、これが成犬になってからだとこれまでのさまざまな経験と学習も要因のひとつとなり影響してくることがあるため、成犬になってからでは遅いなどと言われてしまうのです。
学習の仕組みを理解できれば教える時期に惑わされない
とはいえ、トイレを教え覚えるというのは成犬になってからでも十分にできるため焦る必要は全くありません。
そもそもトイレを覚えるというのは学習をするということですので、どうやって犬が学習するのかその仕組みを理解していれば年齢で考える必要はなくなるのです。
学習の仕組みはいたってシンプルで、どんなときにどんな行動をするとどんな結果があったか?というこの流れをワンセットにして学習はされていきます。
今回のトイレであればまずトイレシートで排泄をするということを覚えてほしいと思いますので、『排泄をしたいとき→トイレシートの上で排泄をしたら→おやつがもらえた』という一連の流れを繰り返し行えばいいのです。
もちろんこの流れを生み出すための工夫も必要ですが、この一連の流れで犬が「トイレシートで排泄をするといいことがある!」と学習すればトイレで排泄をしてくれるようになります。
圧倒的に楽なのは子犬の時期からのトイレトレーニング
このように学習の仕組みを理解すると、年齢に惑わされてトイレのしつけに後ろ向きになる必要はなくなりますが、圧倒的に楽なのは子犬の時期からのトイレトレーニングであることには変わりありません。
繰り返しますが、子犬は純粋無垢のスポンジ状態ですからいい経験も悪い経験もどんどん覚えていきます。
しかし逆に言うとここで不安や恐怖といった経験をさせればそれがトラウマになってずっと引きずってしまう事態も起こりますし、そうならないための適切な対応をしなければなりません。
例えば、トイレを失敗したら鼻をこすりつけてしっかり叱りましょうというしつけ方法をすれば、犬は人間のいる場所で排泄をしたら悪いことが起こると学習し今度は隠れて排泄をするようになります。
このように適切な環境作りと対処ができず間違ったことをしてしまうと、本来のゴールからどんどん遠ざかったり新たな問題を生み出すため、ぜひ行動を見て考えられるプロに相談しスムーズにゴールにたどり着けるようにしてみましょう。
まとめ
成犬になってからでもトイレのしつけは遅くありませんし、何歳であってもトイレを教えることはできます。
覚えるスピードという意味では断然子犬の時期であることは間違いありませんが、それは成犬になってからでは覚えられないという意味では決してありません。
大事なのは焦らないこと、そして成功しかしないような環境を作りたくさんのポジティブな経験をさせることです。
そうすればトイレトレーニングも思っている以上に結果に繋がると思いますので、ぜひひとつひとつの経験を楽しんでみてください。