犬はきれい好き!寝床とトイレの場所は十分な距離をとろう
子犬を迎えたらまずはトイレを覚えてもらおうと切磋琢磨するなかで多く見られるのが、犬の習性を考えるとあまりおすすめできない環境設定です。
ペットショップなどで子犬を迎えるとサークル・クレート・トイレセットなどを一通り購入をおすすめされると思いますが、大抵そこに作られる予定の環境はトイレと寝床がほぼ同室であるという状態です。
大きめのサークルの中にクレートを入れてその横にトイレを設置して…というのが
よく見られるパターンですが、その環境は犬のトイレと寝室は離れた場所を好むという習性を考えると犬にとって気持ちの良いものとは言えません。
また、そうした環境のなかでトイレシートに排泄ができていたとしても、それは限られたスペースの中でできるだけ寝床から離れた場所を選んでしているだけであり、トイレの場所を覚えているわけではないということもあります。
これによって何が起こるのかというと、飼い主さんは子犬がもうトイレを覚えたんだと錯覚してしまい、フリーにする時間を増やした時に限ってうまくトイレでしてくれないというような問題が起こります。
ですが、その多くはそもそも子犬がトイレの場所を覚えたわけではないというだけのことを、人間が環境の錯覚によって覚えたのだと勝手に解釈してしまっているだけなのです。
子犬がどこで排泄してもいいような環境を作ろう
そもそものお話をすると、まずサークルの中にクレートを入れてトイレを入れて…という狭い環境を用意するのはやめてみましょう。
これは実際にその場で一緒に環境を整えるためにドッグトレーナーに相談するのがベストですので、ここでは『トイレの成功率を上げるための環境』の例として考えてもらえると幸いです。
そのうえで先にお伝えしたサークルの中にクレートとトイレという狭い環境をやめるという内容ですが、まずサークル自体をトイレの場所としてその空間全てにトイレシートを敷きます。
そして寝床など休む場所はそことは離れた場所に別に用意をするのですが、クレートとは別に広いケージを用意すると休む場所の選択肢を増やしてあげられます。
ただこれはあくまでも休む場所とトイレという場所を作っただけなので、これでトイレを覚えてくれるということではありません。
子犬がどこで排泄をしても大丈夫なくらい、活動するすべての空間にトイレシートを敷いておくようにするとまず『失敗』そのものをほぼ無くすことができます。
失敗させないための環境作りというのは一見非常に大袈裟な環境に見えるかもしれませんが、とにかく失敗をさせないようにすることができればそれだけ早くトイレも覚えてくれるため、そのための環境作りとして決して大袈裟なことではありません。
また、行動は失敗でも成功でも繰り返せば繰り返すだけ増えていき定着していくため、適切な場所での排泄を早く身につけてもらいたい場合は犬ががんばらなくてもトイレが成功する環境にしてあげましょう。
子犬がトイレをし終わったらすぐに褒めてご褒美を提供しよう
子犬が頑張らなくても普通に生活しているだけでトイレの成功になるような環境を作ったら、次は実際にトイレをしたときに「トイレシートの上で排泄をしたらいいことがある」と子犬が学習できるようにします。
そうした学習をしてもらうためには、トイレシートで排泄をし終わったらすぐに褒めてトリーツを提供しましょう。
それを繰り返すことで「トイレシートの上で排泄をするといいことがある」ということをだんだん覚えていくため、トイレシートを徐々に少なくして最終的にトイレの場所だけにトイレシートがある状態にした場合でもちゃんとそこで排泄をしてくれます。
もちろん最終段階に進むためにはさまざまなステップがありますので、実際にドッグトレーナーと相談をしながらトレーニングを進めていくと失敗も少なくスムーズに目標に達成できるため、ぜひ相談されてみてください。
まとめ
子犬のしつけで最初に教えたいトイレの場所ですが、いきなりトイレを用意して「ここがトイレですよ」と伝えるのは難しいです。
また、一般的によく見られるサークルの中に寝床とトイレが一緒にある環境はトイレを覚える以前の問題も起こりやすいためおすすめできません。
寝床とトイレは完全に分けるようにし、そのうえでトイレをどこでしても大丈夫なようにトイレシートを子犬が活動する部屋全体に敷き詰めるなどして、頑張らなくても成功するような環境を作ってみましょう。
そして排泄をしたら必ず褒めてご褒美を提供し、トイレシートで排泄をするといいことがあるというところをまずは覚えてもらいながら、最終的にトイレという場所でトイレができるように少しずつステップアップをしていくのがおすすめです。
そのためにも困り切ってしまう前に早めにぜひプロに相談してみてください。