犬がソファなどの高い場所に乗りたがる理由
犬が高い場所に乗りたがることはよくありますよね。なんでも厳しく叱る必要はありませんが、まずはその理由について理解した上で対策を検討してみましょう。
1.暖かいから
犬がソファなどの高い場所に乗りたがる理由は、暖かいからです。夏になると、ソファに座るのは暑い!と感じたことはないでしょうか。
ソファは通気性が悪く、熱がこもりやすいため、春や夏には暑く感じられてしまうものです。たとえば気温がグッと下がる冬だったらどうでしょうか。熱がこもりやすいソファは、犬にとって暖かい場所になるのではないでしょうか。
犬のケージやベッドは床に置かれているため、冷気の影響を受けやすいということもあると思います。冷たい空気は密度が高いため、下(床)の方にたまるという性質を持っています。
その点、高い場所の方が冷たい空気に触れにくいですし、さらに熱がこもりやすいソファは犬にとって暖かく、くつろぐには快適な場所なのです。
「そんな高い場所に乗ってはダメ!」と叱るのではなく、ケージやクレートをもっと暖かく過ごせるように改善したり、どうしても高い場所に乗りたそうであればスロープを設置するなど、愛犬の安全を守れるように対応しましょう。
2.眠る場所だと思っているから
犬がソファなどの高い場所に乗りたがる理由は、眠る場所だと思っているからです。
お留守番中、どうしても飼い主のベッドで過ごしたがる犬っていますよね。飼い主としては、ベッドの上り下りすることを考えると、ケージや犬用のベッドの方が安全なのに…と感じているのではないでしょうか。
もしかして、夜は飼い主のベッドで愛犬と一緒に眠っているのではないでしょうか。その習慣があると、犬は「ベッドは眠るための場所」と認識していることがあります。
お留守番中のほとんどを寝て過ごす犬にとって、眠るための場所である寝室やベッドで過ごすことが当たり前になっているのかもしれません。
「ベッドに乗ってはダメ!」と叱るのではなく、寝室のドアは閉めて出かける、ベッド周りに置き型タイプのペットゲートを設置する、ハウストレーニングをするなど対応しましょう。
3.見晴らしがよく注意を払いやすいから
犬がソファなどの高い場所に乗りたがる理由は、見晴らしがよく注意を払いやすいからです。野生の犬の生活を見る機会はないと思いますが、オオカミの生活を参考にしてみると、岩場などの高く見晴らしのよい場所に立ち、警戒していることがあります。
高い場所は、こちらに向かってくる敵の存在をいち早く発見することができます。現代の犬であれば、高い場所に乗って窓の外を眺めているとき、帰宅する飼い主の姿にいち早く気づくことができるのではないでしょうか。
見晴らしがよく注意を払いやすいソファなどの高い場所に乗りたがるのは、犬の本能や習性としての行動であると考えることができます。
「乗ってはダメ!」と叱るのではなく、もしも窓の近くにソファを置いているのであれば、窓から離れた場所に置いてみてください。
そして、窓の近くに愛犬のベッドをひとつ置いてみてください。窓の外を警戒するとき用のベッドがあれば、犬も気に入って使ってくれると思います。
4.飼い主の隣にいたいから
犬がソファなどの高い場所に乗りたがる理由は、飼い主の隣にいたいからです。
飼い主がソファに座れば愛犬もソファに座り、飼い主がベッドに横になれば愛犬もベッドに横になる…。犬とはそういうものですよね。
とくに何をするわけでもなく、飼い主がスマホでゲームをしていようと、犬はいつだって飼い主の隣にいたいのです。
そんな愛犬に対して、「ソファに乗ってはダメ!」なんて叱ることはできないですよね。犬が安全に上り下りすることができる、ロータイプのソファへの買い替えを検討されてはいかがでしょうか。
「いつだって飼い主の隣にいたいんだ…♡」という愛犬の気持ちを傷つけることなく、くつろいでもらえると思います。
まとめ
犬がソファなどの高い場所に乗りたがる理由を4つ解説しました。
- 暖かいから
- 眠る場所だと思っているから
- 見晴らしがよく注意を払いやすいから
- 飼い主の隣にいたいから
犬がソファなどの高い場所に乗りたがることには、飼い主も納得の理由があることを理解していただけましたでしょうか。
これまでは、高い場所に乗りたがる愛犬を叱っていたのではないでしょうか。もちろん、愛犬を危険な目に遭わせないためですよね。
叱ること以外に対策できることはないか、愛犬の安全を考えたお部屋づくりとして、インテリアを見直すきっかけにしていただけると嬉しいです。