️なぜ?大型犬の寿命が短い理由
わんこの平均寿命は年々伸びていますが、犬種ごとに見てみると実は大きな差があります。体重5〜10キロの小型犬の平均寿命が約14歳であるのに対し、体重40キロ以上の超大型犬は約10歳と、何と4年もの差があるのです
実は動物界では一般的に、寿命の長さは体の大きさに比例して長くなると言われています。ですが「犬」というカテゴリの中ではこの法則が当てはまらず、むしろ逆転現象が起きているのです。これは一体なぜなのでしょうか?
1.成長が早いから
かつて、わんこの年齢を人間の年齢に換算する際には、「わんこの年齢に7をかける」などと言われていました。
しかし、この考え方は今では古く、犬種によって換算式は変わるという考え方が一般的になっています。これは大型犬は小型犬よりも成犬に達してからの成長が早いため、その分、老いるのも早いということがわかってきたからです。
2.ガンにかかりやすいから
生きものは細胞分裂を繰り返して生命を維持していますが、その細胞分裂の過程で突然変異により発生してしまうのがガン細胞です。
大型犬の場合、大きな体を維持するために細胞分裂が活発に行われるため、ガン細胞の発生確率が高くガンに罹患しやすいという説があります。
3.体の大きさに比べて臓器が小さいから
同じ犬とはいえ、チワワとセントバーナードでは体の大きさは雲泥の差。ですが、実は内臓の大きさは体の大きさには比例せず、そこまで大きな差がないと言われています。
そのため大型犬の大きな体を支える小さな内臓には過度の負担がかかり、寿命に影響を与えている可能性があります。
4.遺伝子が関わっているから
同じ犬なのに犬種によりなぜここまで大きさが違うのか。近年の研究により、IGF-1遺伝子という遺伝子が、わんこの体の大きさを決めることに大きく関与していることがわかりました。
そしてこのIGF-1遺伝子は体の大きさだけでなく、寿命の長さの因子でもあると考えられています。すなわち、大型犬が持つ特有のIGF-1遺伝子の型が、短命に作用しているということです。
️大型犬と長く元気に暮らすために
1.カルシウムの過剰摂取に注意
大型犬に限らず、ライフステージに合った適切な食事を与えることは健康のためにとても大切です。愛犬の健康を考える人ほど、サプリメントを活用しようとしがちですが、大型犬の場合に気を付けたいのはカルシウムの過剰摂取です。
カルシウムというと骨に良い影響を与えこそすれ、健康の害になるわけはないと思ってしまいます。ですが特にパピー期の大型犬の場合、カルシウムの過剰摂取が骨形成異常などを引き起こすリスクが高まることが知られています。
2.適度な運動で肥満の防止
大型犬は体が大きいだけに、そもそも必要とする運動量が多いもの。日々のお散歩や遊びでしっかりと運動量を確保することが、わんこのストレス防止にもとても大切です。
また運動量が不足すると肥満のリスクが上がりますが、ただでさえ体重の重い大型犬が肥満状態に陥ってしまうと、飼い主さんの制御がいっそう効かなくなってしまいます。その意味でも大型犬の体重管理はとても大切です。
️まとめ
いかがでしたでしょうか?大型犬と暮らすハードルはやや高く感じるかもしれませんが、小型犬にはない魅力がたくさんあります。小型犬より一緒にいられる時間は短かったとしても、そのぶん濃密な思い出をくれること間違いありません。
大型犬と暮らしている人、暮らしたいと考えている人は、大型犬と暮らせる時間を充実させるためにいろいろ考えながら過ごしたいですね。