犬が火事を起こす原因
みなさんは、犬が原因で火事が起きることがあるのをご存じでしょうか。
独立行政法人「製品評価技術基盤機構(NITE)」の発表によると、『2012年~2017年の5年間で犬や猫、小動物などペットが原因となる火災は26件発生し、そのうち9件が犬による火災』だったそうです。
猫より件数が少ないとはいえ、犬が火事を起こすというのは驚きですね。
対策ができるように、まずは犬がどのように火事を起こすのか考えられる原因をご紹介します。
1.電気コードを噛む
犬が噛んで傷ついた電気コードをそのまま使用すると、配線がショートして発火することがあります。電気コードは床など犬の目につく場所にあることが多いですし、オモチャだと勘違いされやすいのでしょう。
電気コードだけでなく、電池やモバイルバッテリーを犬が噛んで発火するケースも増えているので注意してください。
2.ストーブを倒す
犬がストーブを倒して起きる火事も多いです。
「うちの子は小型犬だからストーブを倒すことはない」と思っていても、犬がブランケットやオモチャをストーブに触れさせてしまい発生する火事もあります。
3.コンロの火を点けてしまう
中型犬や大型犬が、キッチンにあるコンロを点火して火事を起こしたケースも報告されています。
キッチンに侵入し食べ物を探しているうちに、後ろ足で立ち上がってコンロのスイッチを押してしまったのです。
4.電化製品におしっこをかける
意外かもしれませんが、犬のおしっこが火事の原因になる場合もあります。
犬のおしっこがかかった電化製品やコンセントに通電すると、回路がショートし発火する恐れがあるのです。
おしっこを乾燥させたとしても発火する可能性があるため、濡れてしまった電化製品はできるだけ使用せず、販売元などに対処の仕方を問い合わせましょう。
5.コンセントに抜け毛が溜まってしまう
犬の抜け毛がコンセントに溜まることで起きる「トラッキング現象」も火災の原因となります。
トラッキング現象とは、コンセントとプラグの間に溜まった犬の抜け毛やホコリに湿気が加わって電流が発生し、発火する現象のことです。
犬の抜け毛が溜まりやすいケージの近くや、普段掃除をしにくい場所にあるコンセントには注意しましょう。
犬による火事を防ぐためにできること
犬による火事を防ぐためには、次のような対策が効果的です。
電気コードを犬から隠す、カバーをつける
電気コードは犬がイタズラしない場所に隠すか、カバーをつけてください。電池やモバイルバッテリーは犬の手が届かない場所に保管しましょう。
火の元や電化製品に犬を近づけない
火事の原因となる火の元や電化製品に犬を近づけないように、ストーブの周りやキッチンの入口には柵やペットゲートが役立ちます。
ペットゲートが設置できないキッチンならコンロにロックをかけたり、料理をしない時は元栓を閉めて対策してください。
留守番の時は犬をケージやサークルに入れて行動を制限したほうが安心ですが、難しい場合は危険な物がないかチェックしてから出かけるようにしましょう。
コンセントはこまめに掃除する
トラッキング現象を防止するためにコンセントは差しっぱなしにせず、掃除をこまめに行って犬の抜け毛やホコリを取り除いてください。
トラッキング防止用のカバーなども販売されているので、そちらを利用するのもオススメです。
まとめ
火事は、家財だけでなく大切な愛犬の命をも奪う恐ろしいものです。
「まさか」「きっと大丈夫だろう」という油断が命取りになります。愛犬の命を守るためにも、日頃から安全管理には気を配るようにしましょう。