犬にとっての「快適な場所」の条件
室内飼いの犬にとって、家の中であればどこでも居心地が良い、というわけではありません。どんな家であっても、その犬にとっての「快適な場所」というものが存在します。
そこで今回は、犬にとっての「快適な場所」の条件について解説します。重視すべきポイントと、飼い主が意識すべきことについてもあわせて解説しますので、今一度愛犬の居場所について確認してみてくださいね。
1.室内の温度と湿度が適切に保たれていること
犬にとっての快適な場所の条件は、室内の温度と湿度が適切に保たれていることです。
エアコンの設定温度ではなく、室内の温度と湿度が重要なポイントであるため、愛犬が過ごす室内には温度計を置き、適切な温度と湿度が保たれるように管理することが大事です。
犬にとって快適な温度は20℃前後、湿度は40%程度とされていますが、犬種・年齢・健康状態などによって、愛犬が快適だと感じる温度と湿度が異なります。
長毛のダブルコートの犬種である場合、体が大きいほど蒸し暑さに弱いですし、体が小さければ、冷房を寒がることもあります。
短毛のシングルコートの犬種であっても、短頭種は蒸し暑さに弱く、温度と湿度の管理が難しい場合があります。冷房だけではなく、扇風機やサーキュレーターを併用するなど工夫してみてください。
暖房時は、犬が室内で熱中症になってしまうことがありますので、やはり湿度と温度の管理は必要です。犬は床に近い場所にいるため、飼い主の足元が暖かいことを意識するとよいと思います。
2.ハウスが置かれていること
犬にとっての快適な場所の条件は、ハウスが置かれていることです。
- ケージ
- クレート
- ドーム型ベッド
- キューブ型ベッド
一般的に、犬はこのようなハウスを好みやすいです。「隠れ家」のようなハウスであることがポイントです。
基本的には室内を自由に過ごしているかもしれませんが、犬にもひっそりとした場所で身を隠すようにして休みたい時間があります。
ケージなどのハウスがあることで、落ち着いて自分だけの時間を過ごすことができ、体だけではなく、心もしっかり休めることができます。
意識すべきことは、ハウスを犬にとって嫌な空間にさせてしまわないことです。ハウスは犬にとって、「安全で安心で快適な場所」でなければなりません。
とくにケージやクレートである場合、悪さをした時に「反省していなさい」と閉じ込めたり、閉じ込めることで罰を与えたりしてはいけません。
3.自由に排泄ができること
犬にとっての快適な場所の条件は、自由に排泄ができることです。
こちらの条件は、そもそも犬がトイレトレーニングを済ませており、室内にトイレが置いてある場合であり、重要なポイントでもあります。
室内で排泄することができず、お留守番している時間が長い場合、飼い主が帰宅するまで、お散歩に連れて行ってもらえるまで、ずっと排泄を我慢しています。どんなに素敵なお家に暮らしていても、排泄を我慢する時間がある場合、快適に過ごせているはずがありません。
高齢になればなるほど、排泄の回数も増えます。その分、粗相も増えます。愛犬の快適な暮らしと健康のため、今からでもトレーニングを始めてみることを意識するべきなのではないでしょうか。
中には、室内で排泄することを極端に嫌がる犬もいます。室内にトイレが置かれていることで、強いストレスを感じる犬もいます。
室内で排泄をすること、外で排泄をすること、どちらの方が愛犬にとって本当に快適なのかを見極めることも重要だと思います。
4.清潔な空気と香りがすること
犬にとっての快適な場所の条件は、清潔な空気と香りがすることです。
朝起きたら室内の空気を入れ替え、お留守番の直前にも窓を2カ所以上開けて換気をするとよいと思います。
室内のニオイが気になるのであれば、空気清浄機を置くのがおすすめです。犬の体臭や抜け毛にも作用してくれる空気清浄機があります。
意識すべきことは、香りを置かないことです。芳香剤やアロマオイルは、犬にとって不快な香りです。愛犬が過ごす室内には置かないようにしましょう。
まとめ
犬にとっての快適な場所の条件を4つ解説しました。
- 室内の温度と湿度が適切に保たれていること
- ハウスが置かれていること
- 自由に排泄ができること
- 清潔な空気と香りがすること
犬にとっても快適で、飼い主にとっても快適な場所にすることは、なかなか難しいものですよね。
人に合わせると、愛犬が快適でなくなってしまうこともありますし、犬に合わせると、人が過ごしづらさを感じることもあります。
お留守番してくれる愛犬のために、愛犬専用のスペースだけでも最適な空間にしてあげられるとよいのではないでしょうか。