犬が「お手」をしてくれないときの心理
犬に「お手」をしてもらうことの必要性は、手を痛がるとき、手に怪我を負ったとき、爪切りをするときなど、抵抗することなく犬の手に触らせてもらうことができるようにするためです。
「お手」そのものが重要であるということではなく、飼い主が日々のケアをするとき、獣医師が診察や治療をするとき、犬の手を触ることができることが重要であるということです。
「お手」は、飼い主と愛犬とのスキンシップやコミュニケーションにもなります。
家族に迎えてから初めて教えたのが「お手」だ、ということがよくありますが、飼い主の指示に愛犬が従うという流れを作ることで、今後のしつけにも必ず役立ちます。
初めから「お手」をしたがらない犬もいますし、「お手」をするときもあればしないときもある犬もいます。
出は今回は、犬が「お手」をしてくれないときの気持ちを一緒に考えてみましょう。
1.手を触られたくない
犬がお手をしてくれないのは、手を触られたくないからです。
犬の手を強く握ってしまったり、握ったまま放さなかったり、手を触られたときに嫌な思いをしたことがあるのかもしれません。
爪切りに失敗したことがある犬である場合、手を差し出すと痛いことをされる、と学習してしまっている可能性も考えられます。
解決するためにできることは、犬からお手をしてくれるまで待つこと、犬の手を握らないことです。お手の指示に従わなくても、叱ったり罰を与えたりしないようにしましょう。
飼い主の手に犬が自分の手をのせなくてもOKです。手を上げるだけでもOK!飼い主の手に自分の手をちょんっと触れるだけでもOK!それもお手としてカウントしてあげましょう。
2.食べ物を持っていない
犬が「お手」をしてくれないのは、食べ物を持っていないからです。
犬に「お手」を教えるとき、ほとんどの場合でおやつをご褒美として与えますよね。「お手」をしたらおやつがもらえる、と犬も学習します。
そうすると、飼い主がおやつを持っていないと分かったとき、「お手」をしないことがあります。
犬はおやつの袋がカサカサと鳴る音も覚えていますし、飼い主が手に握っているおやつのニオイも分かります。これからおやつがもらえる!と期待できるときは「お手」をしますが、おやつを全く期待できないときはしないのです。
解決するためにできることは、おやつ以外のご褒美も教えてあげることです。大袈裟なくらい思いっきり褒めてあげるのです。たとえばおすすめは「いい子だね」「えらいね」「賢いね」「かわいいね」など、言葉にしてあげるとよいと思います。
3.そのおやつは好きではない
犬が「お手」をしてくれないのは、それは好きではないからです。
おやつを手に持っているのに、おやつを愛犬に見せているのに、それでも「お手」をしてくれないことがあります。そのおやつが好きではないのです。
解決するためにできることは、「お手」の指示を出したときの愛犬の反応を見ることです。どのおやつが好きで、どのおやつが好きじゃないのかを知ることができます。
新しいおやつを買ってきたのに全く食べてくれなくて処分した、ということがなくなるメリットがあります。
まとめ
犬が「お手」をしてくれないときの心理を3つ解説しました。
- 手を触られたくない
- 食べ物を持っていない
- そのおやつは好きではない
我が家の愛犬たちも、その時の気分で「お手」をしてくれないことがあります。嬉しそうに「お手」をすることもあれば、面倒くさそうに「お手」をすることもあります。
今、どうしても「お手」をさせなければならないでしょうか。無理強いをしてでも「お手」をしてもらわなければならないでしょうか。
愛犬への「お手」の必要性を考えつつ、スキンシップやコミュニケーションのひとつとして、犬に快く「お手」をしてもらえるように対処してみてください。