犬が「かくれんぼ」をしたがる理由
犬がする「かくれんぼ」は、人間の遊びとは少し違い、自ら隠れて見つかるまでジッとすることを指しています。愛犬の姿が見当たらず、不安な気持ちで探し回った経験が、犬の飼い主さんなら一度や二度あるのではないでしょうか。
意外な場所にひっそりと隠れている愛犬を見つけると微笑ましく感じる反面、見つかるまではとてつもない不安に駆られることもあるかと思います。
そこで今回は、犬が「かくれんぼ」したがる理由について解説していますので、ぜひ参考にしてください。
1.居心地のいい場所を探している
犬には洞穴で暮らしていた野生時代の名残りがあるため、まるでかくれんぼをするかのように狭くて暗い場所を探し求めてしまうことがあります。
そのため、広い部屋で寝るよりも、クレートに入った方が落ち着きを感じる犬の方が圧倒的に多いです。
もしカーテンの裏やソファーの裏のような場所に犬が隠れていても、さほど驚くことはありません。季節によって暑さや寒さが変わるので、犬は自ら過ごしやすい場所を探し回ります。
もしクレートがある場所とは全く違う所に隠れていたなら、その場所の方が犬にとって過ごしやすい可能性があります。
2.嫌なことから逃れたい
雷や苦手な人の訪問など、自分にとって嫌なことがあると、犬は身を守るために隠れます。大きな雷や花火の音にびっくりして、逃げ隠れる犬はとても多いですよね。
慌てて全速力で走りながら隠れると、家具にぶつかったり床にすべって転倒をする危険があるので、飼い主さんとしても心配かと思います。また、強いストレスから興奮状態に陥ってしまい、震えたりパニックになる犬もいるので、突然犬が隠れてしまった際には十分注意しながら見守ってあげてください。
3.疲れているから休みたい
人間のように、犬も疲れた時は静かな場所で休みたいと考えます。毛布やタオルケットの間、ダンボールの中などに犬がかくれんぼをしていたら、まずはそっと様子を見守ってあげてください。
知っておきたいのが、犬は体調が悪い時も人目を避けた場所に隠れる習性があるということです。もし愛犬の様子がおかしい、元気がないと感じたら、動物病院で受診することをおすすめします。
4.飼い主の気を引くため
実は、わざとかくれんぼをする犬もいるんです。飼い主さんと遊びたいばかりに、気を引くためにかくれんぼをしています。
気を引くためを理由にかくれんぼをするのは、おそらく以前隠れている時に飼い主さんの反応がよかったことを覚えているのでしょう。このようにかくれんぼをする犬は、かまって欲しい、甘えたいという気持ちが強いのかもしれません。
犬が「かくれんぼ」をする場合のトラブルを防ぐための対処法
犬が静かな場所に隠れて、ただ寝ているだけなら大きな心配はありません。しかし、犬が予想外に突然隠れようとした場合に、その時の状況や環境によってはトラブルを招いてしまう可能性も。
そこでここからは、犬が「かくれんぼ」してしまった際のトラブルを防ぐための対処法を解説します。
犬の行動範囲に危険な物がないかを確認する
頻繁に逃げ隠れることが多い犬なら、部屋に犬が隠れた際に危険になってしまう物がないかを確認しておいてください。危なさそうなものは撤去したり、愛犬がぶつかっても大丈夫なように対処しておく必要があります。
犬が突然興奮して隠れようとした場合、周囲にぶつかってしまうような家具などがあると非常に危険です。また、犬の体がぶつかった衝撃で、棚の上のものなども落ちてくる危険性があります。普段は上手に移動できていても、興奮状態になった場合にはなにが起こるかわかりません。
また、花火大会や近所での工事など、事前にイレギュラーにかくれんぼしそうなことが把握できている場合は、ケージで犬の行動範囲を制限しておくと、走ってケガをするようなトラブルを防ぐことができます。
まずは、犬が隠れている原因を突き止めましょう。手に負えない場合は獣医師や専門家に相談してみることもおすすめです。
犬の体調をチェックする
もし長時間隠れたまま出てこない場合は、声がけやおやつなどで誘導してください。その際におもらしをしていないか、体調に異変がないかチェックします。
単純に飼い主さんの気を引きたいだけの行為かもしれないので、隠れたまま出てこなくても、しばらくは見守るだけにしましょう。
まとめ
犬のかくれんぼには野生時代の習性が関係しているので、狭くて暗い場所にいても大きな心配はありません。
ただ、意外な理由で隠れる場合もあるので、違和感を感じる際にはよく観察してください。
家の中には危険な場所がたくさんあるので、この機会に犬が安全に過ごせる環境を整えておきましょう。