犬が時々「ピタッ」と止まる心理
犬が散歩中でも、室内にいるときでも、それまで普通に活動していたのに、なぜか突然「ピタッ」と止まるときってありますよね。原因がわかるときもあれば、なぜか分からない場合もあり、飼い主としてはそのときの愛犬の心理が気になるところです。
そこで今回は、犬が時々「ピタッ」と止まるときの心理について解説します。
1.痛みが走った
犬が時々ピタッと止まるのは、体に痛みが走ったからです。よく、電気が走るような痛み、と表現しますよね。
ほんの一瞬だったのかもしれません。痛みに驚いてピタッと動きを止め、まだ痛むのかどうかを確認しているのではないでしょうか。
そーっと動き出し、もう痛みがないことが確認できれば、いつ通りに戻ります。手足に痛みが残る時は、地面に着かないように上げて歩いたり、痛みが強ければ鳴いたり、飼い主にも分かるように表現します。
強い痛みが続く時は、ケージやベッドで体を丸めるようにして眠り続けることもあります。脱臼や骨折などの可能性も考えられますし、関節炎やリウマチの症状である可能性も考えられます。
2.飼い主をからかいたい
犬が時々ピタッと止まるのは、飼い主をからかいたいからです。
飼い主の目の前をダダダッと猛ダッシュした後、ピタッと止まり、またダダダッと猛ダッシュしてはピタッと止まる。これを何度も繰り返すのが特徴です。このような走り方を「犬走り」と呼ぶことがあります。
飼い主をからかいたい気持ちと同時に、構ってほしい・追いかけてほしい・捕まえるフリをしてほしいなどの心理も含まれていることがあります。
3.声や音をじっくり聞きたい
犬が時々ピタッと止まるのは、声や音をじっくり聞きたいからです。
見知らぬ声や音に警戒している時、飼い主や家族が帰宅する声や音が聞こえた時、お友達犬とその飼い主の声や足音が聞こえた時などがあります。
警戒してピタッと止まる時は、しっぽがやや下がり気味になります。不安・緊張・恐怖まで感じている時は、しっぽがだらんと垂れ下がったり、足の間に巻き込んだりすることもあります。
嬉しさや期待する気持ちが入り混じる時は、あっちを向いてピタッ、こっちを向いてピタッ、また違う方を見てピタッと止まるなど、忙しなく動き回ることがあります。声や音がする方を向こうとしているのでしょう。
4.虫が飛ぶ音がした
犬が時々ピタッと止まるのは、虫が飛ぶ音がしたからです。
虫が羽をパタパタしている時の音でしょうか。「プ~ン」という小さな音が、犬の耳の横を通り過ぎたのだと思います。人間の目には見えづらいほど小さな虫の、人間の耳には聞こえづらいほど小さな音を犬は聞き取ったのかもしれません。
まるで空気を食べるかのように、パクッと口を開ける仕草をすることもあります。虫を捕まえようとしているのではないでしょうか。
5.一休みしたい
犬が時々ピタッと止まるのは、一休みしたいからです。
お散歩の途中でピタッ。ボールを追いかけている途中でピタッ。飼い主とおもちゃを引っ張り合っている途中でピタッ。
(何で今?)というタイミングでピタッと止まることがあります。上がった息を整えたり、興奮した気持ちを抑えたりするためなのではないかと思います。
呼吸や感情を自分自身でしっかりコントロールすることができる犬なのでしょう。
6.お断りしたい
犬が時々ピタッと止まるのは、お断りしたいからです。
「お散歩に行く?」と聞かれてピタッ。ブラッシングという言葉を聞いてピタッ。抱っこする?と聞かれてピタッと止まることがあります。「いいえ、結構です。」の言葉の代わりなのではないでしょうか。
この時、耳をピンッと真上に立てたり、真後ろに倒したりすることがあります。お断りした後の飼い主の反応に聞き耳を立てているのではないかと思います。
まとめ
犬が時々ピタッと止まる心理を6つ解説しました。
- 痛みが走った
- 飼い主をからかいたい
- 声や音をじっくり聞きたい
- 虫が飛ぶ音がした
- 一休みしたい
- お断りしたい
愛犬がピタッと止まる時、飼い主とアイコンタクトするのは、何か伝えたいことがあるからでしょう。目を合わせないようにする時は、何か都合の悪いことがあるのでしょう。
ピタッと止まったまま長時間身動きできないようであれば、痛みや恐怖を感じている可能性が高いと言えるのではないでしょうか。体に震えがないかなど確認してみてください。