犬が快適に感じる『気温』は?
愛犬と過ごす室内の「気温」はどのように管理していますか?きっと多くのご家庭では、エアコンを使用して温度や湿度の管理をしているかと思いますが、愛犬が快適と感じる気温になっているでしょうか。
犬が快適に感じる気温は個体差によって大きく違いがありますが、大まかな目安で21℃~25℃、また湿度は60%~50%くらいと言われています。
1.エアコンの設定温度は?
エアコンで設定すべき温度は日当たりや部屋の広さ、愛犬の状態にもよって異なりますが、20℃~26℃に設定するのがよいでしょう。また湿度が高い日は、除湿運転も合わせて行うことをお勧めします。
飼い主さんの体感としては、快適と感じるまたはやや肌寒いと感じる程度が、犬にとって快適に過ごせる室温になります。
気をつけたいのはエアコンの温度を20℃~26℃に設定したからと言って、必ずしも室温がその気温になるわけではありません。また湿度によっても体感温度はかなり異なってきます。室内に2箇所ほど温度計を設置して、室温や湿度の管理をしていきましょう。
2.温度計を置く場所は?
お部屋の中の気温は場所によって異なりますよね。愛犬は私たち人間よりも低い位置で過ごしている時間が多いはず。ソファの上や床の上で寝ていることもありますよね。
愛犬が快適に過ごせる気温を保つためにも、いつも愛犬が過ごしている場所の近くに温度計や湿度計を設置して、しっかりとチェックしていきましょう。
3.愛犬の行動を確認する
犬にとって快適な気温は一般的に21℃~25℃になりますが、やはり個体差が大きくなります。暑い時には、仰向けになったり体を伸ばすように寝ていることが多いです。
また暑さを避けるために、ひんやりとした床の上で寝ることもあるでしょう。逆に寒い時は、体を小さく丸めて寝ていることが多くなります。時おり耳や肉球などを触って愛犬の体温を確認しつつ、愛犬にとっての「快適な気温」を飼い主さんが見つけてあげましょう。
特に暑さに注意したい犬種
犬は人間と比較すると汗腺が非常に少なく、汗をかく量もごく少量になります。人間のように汗をかいて体温を下げることが出来ない犬達は、体温調節がとても苦手です。
犬は体温を下げる時「パンティング」と呼ばれる呼吸を行います。「パンティング」とは口を大きく開けて舌を出しハァハァと呼吸すること。
この呼吸法で少しづつ体温を下げていくのですが、フレンチブルドッグやパグ、シーズーやボストンテリアなどの鼻ペチャな短頭種は、もともと呼吸がしづらいため特に体温を下げるのが苦手な犬種であり、熱中症にもなりやすいと言われています。
また子犬や老犬も体温調節の機能が低いため、特に注意が必要です。こまめに気温と体温のチェックをしてあげましょう。
エアコンを効率的に使うコツ
犬と暮らしている飼い主さんの中には、「愛犬のためだけにエアコンを使用している」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?気になるのは電気代ですよね。ちょっとした工夫で電気代を節約し、効率的にエアコンを使用できる方法もあります。
- 遮光カーテンを利用して熱気を室内に入れない
- 冷気を循環さるためにサーキュレーターを使用
- エアコンをつけっぱなしにする
部屋の中の気温が上昇するのは窓から入ってくる熱が一番の理由になるため、窓に熱を遮断してくれるカーテンをつけるだけで、室温の上昇を防ぐことができます。
また遮光カーテンはエアコンで冷やした空気も外に逃がさないため、冷房効率が上がるので気軽に節電することが可能です。
冷たい空気は床に溜まりやすい性質があるため、サーキュレーターを使用して空気を循環させることで効率よく部屋全体を涼しくすることが出来ます。冷房の場合、エアコンを背にしてサーキュレーターを設置すると一番効率的だと言われています。
エアコンは運転開始直後に一番電力を消費します。気温が高い室内で設定温度が低ければ、運転開始直後に一気に室温を下がるために電力も多く使うことになるため、気温が高い日であればエアコンはつけっぱなしのほうが電気代の節約につながります。
まとめ
犬は比較的、寒さに強く暑さに弱い動物だと言われています。しかし個体差が大きいため注意は必要です。またエアコンを適切な温度に設定したとしても、部屋の広さや環境によって求めていいる気温になってくれないことも多々あります。
愛犬が快適に過ごせているか体温を直接確認できるのが一番安心ですが、お留守番の時などには、暑いと感じた時に少しでも涼しい場所に移動できるようにしておく、また寒い時には暖をとれるブランケットを用意しておくなど、エアコン以外でも体温調節できるようにしておくとよいでしょう。ゲージの中でお留守番をさせる場合は、窓際のように直射日光が当たる場所は避けるようにしましょう。