犬が見せる「警戒中サイン」
犬が警戒している時に見せるサインがあります。正しく対処するために飼い主は理解できるようにしておく必要があります。
1.耳をピンッと立ててあちこちに動かす
犬が耳をピンッと立ててあちこちに動かすのは、警戒中サインです。
見知らぬ声や音を聞いて警戒し、どこから聞こえてくる声なのか、何の音なのかを探っているところです。
耳をピンッと立てたまま、左右に動かしてみたり、真後ろに向けてみたり、耳がせわしなく動きます。
2.「ウッ…」と小さく吠える
犬が「ウッ…」と小さく吠えるのは、警戒サインです。
何者かに警戒し、正体が不明であるため、ちょっぴり不安だったり、緊張していたりする時、「ウッ…」と小さく吠えることがあります。
犬のいる場所に向かって、だんだんと近づいてくる気配や足音を聞き、警戒しているのかもしれません。
3.ジッと見つめたまま低姿勢で立ち止まる
犬がジッと見つめたまま低姿勢で立ち止まるのは、警戒サインです。
人・犬・鳥・猫・物・光・影・揺れ動く旗など、犬が警戒するものは様々にありますが、ジッと見つめているのは、逃げる準備をしている、もしくは攻撃する準備をしているところです。
低姿勢で立ち止まるのは、警戒しているのはもちろん、不安や緊張や恐怖も感じているのだと思います。
4.目を細める
犬が目を細めるのは、警戒サインです。
飼い主が爪切りやブラシを持って犬の方へ向かっている時、(ああ…これから嫌なことをされるんだ…)ということが分かり、警戒して目を細めることがあります。
警戒し、逃げたい気持ちもありますが、半分くらいは諦めの気持ちでいるところです。逃げれば追い回され、捕まえられてしまうことも分かっているのです。
5.口を真横にキュッと結んでいる
犬が口を真横にキュッと結んでいるのは、警戒サインです。
口を真横にキュッと結んだ時の犬の顔は、愛想笑いをしているような、強張っているような、緊張が伝わる表情に見えることがあります。
見知らぬ人や犬が近づいてきているのではないでしょうか。相手は自分に対して好意的であることを分かりつつも、何だか不安で緊張し、口元にキュッと力が入ってしまっているのだと思います。
6.しっぽがやや下がる
犬のしっぽがやや下がるのは、警戒サインです。
しっぽをやや下げたまま停止していることもありますし、ゆったりと左右に振っていることもあります。
しっぽが完全に下がりきらないのは、自分に自信があるからなのではないかと思います。
警戒中の犬にリラックスしてもらうための適切な接し方や対処法
愛犬の「警戒中サイン」を目にしたら、正しく対処する必要があります。警戒中サインが続き過ぎると犬にとってもストレスになってしまいますので、リラックスしてもらえるように適切に接して対処しましょう。
犬の目を見つめない
犬が自分に対して警戒している時は、犬の目を見つめないことです。
自分の気持ちを伝えたいあまりに愛犬の眼をじっと見つめてしまいたくなりますが、その行為は愛犬をますます警戒させてしまいますし、落ち着かず、興奮させてしまうことがあります。
自分から近づかない
犬が自分に対して警戒している時、自分が連れている愛犬に警戒している時は、自分から近づかないことです。
犬同士を近づけてしまうと、喧嘩に発展してしまうことがありますので注意しましょう。
警戒心が解ければ犬の方から近づいてニオイを嗅いでくれますので、それまで待ってみましょう。
気を逸らす言葉をかける
愛犬が警戒している時は、気を逸らす言葉をかけるとよいと思います。
「おやつ?」と言うだけで、今まで警戒していたことをすっかり忘れてしまう犬もいます。警戒して落ち着かず、ソワソワとしたり、興奮したりする時は、おやつを与えてもよいと思います。
まとめ
犬が見せる警戒中サインを6つ解説しました。
- 耳をピンッと立ててあちこちに動かす
- ウッ…と小さく吠える
- ジッと見つめたまま低姿勢で立ち止まる
- 目を細める
- 口を真横にキュッと結んでいる
- しっぽがやや下がる
犬が警戒している時は、自分から近づかず、犬の方から近づいてくれるのを待ちましょう。警戒心が解けず、すぐには触れることも仲良く遊ぶこともできないことがあります。
犬は警戒心の強い動物ですが、人が大好きですし、好奇心もあります。ゆっくり心の距離を近づけるような気持ちで接するとよいと思います。