犬がご機嫌な時に見せる行動
犬は体の様々な部位を使って気持ちを表しています。特に尻尾や耳、目元・口元をよく観察してみると彼らの気持ちがとてもよく表れていることがわかります。
では、特にご機嫌な時には犬たちはどんな行動を見せてくれるのでしょうか。
1.尻尾を振る
犬の感情は、彼らの尻尾の動きで知ることができます。
高く上げて左右にブンブンと振っているときは、とてもご機嫌な様子がわかります。「お散歩だよ」と声をかけたり「ただいま」と帰宅したとき、近寄ってくる愛犬の尻尾はちぎれんばかりに振られているのではないでしょうか。
さらに、尻尾を振る際にお尻や腰まで使ってふりふりと振っているときは、気持ちがとても高ぶっていて、とてもうれしいときと言われています。他にも、飼い主の周りを走り回ったり、ぴょんぴょんと飛び跳ねたりするなど、全身を使って表現してくれることがあります。
尻尾や体をぶんぶんと振って気持ちを伝えてくれるのはうれしいものですが、あまり興奮させすぎても、滑ったりぶつかったりしてケガをおう可能性がありますし、小型犬の場合はぴょんぴょん跳ねているときに脱臼をしてしまう危険もあります。
愛犬がご機嫌な様子で尻尾を振ってくれたときは、優しく背中やお尻、胸などを撫でながら落ち着かせるように声掛けをしてあげましょう。
2.笑顔を見せる
犬は家畜化の過程で、他の動物より表情筋が発達したと言われています。これは、犬が『他者の行動をよく観察して真似るような学習を行う性質があるから』という説があるそうですね。さらに、目の周りの筋肉も発達しているため、他の動物と比較して白目が見える割合が大きいそうです。
確かに犬を観察していると、オオカミやタヌキ・キツネなどとは異なり、目を見開いたり口角をあげたりする行動が見られます。特に機嫌がよいときは目を大きく見開いたり、口角を高く持ち上げて笑顔のような表情を作ったりします。
このような場合、飼い主もできるだけ穏やかに笑顔で応対してあげましょう。楽しく遊んでいる最中や、散歩の最中などによく見られると思いますので、飼い主側も無言でボールを投げたり歩いたりするのではなく、きちんと注目しているということを伝えてあげると犬たちはもっと喜びますよ。
3.ヒコーキ耳になる
犬の耳も感情のバロメーターです。緊張しているときや何かに集中しているときは、耳をぴんと立てます。垂れ耳犬の場合は、正面から見ると逆三角形のシルエットになるように耳の付け根が立ち上がります。
では反対に、リラックスしているときや、ご機嫌で甘えているときはどうなっているでしょうか。
耳の付け根の緊張がほどけ、左右に広がって寝かせていたり飛行機のように頭の両側に耳を寝かせている姿になる子も多いようです。これはその形から「ヒコーキ耳」とも呼ばれます。ただし、ヒコーキ耳は不安だったり怖かったりする場合にもみられるため、犬の機嫌がよいかどうかは表情もあわせて観察するとよいようです。
笑顔が同時に見られる場合や尻尾振りと同時に見られる場合などは「機嫌がよい」と判断してよいでしょう。
まとめ
今回は、犬がご機嫌な時の行動について解説しました。
このほか、急に自分のしっぽを追いかけてくるくると回り始めたり、体を飼い主にこすりつけるようにしながら仰向けにひっくり返ったりといった場合も「うれしい」「飼い主さん大好き」とご機嫌な場合が多いようです。
愛犬が素直に「うれしい!」「楽しい!」と伝えてくれることは、飼い主にとってもうれしいことですが、このような行動が見られるときは犬が興奮しすぎている可能性もあります。場合によっては怪我などのリスクもありますので注意が必要です。
もし愛犬があまりにも大はしゃぎで興奮している様子が見られたら、周りが見えないケージやスペースに入れて、いったん落ち着かせることをおすすめします。