「犬を飼うと癒される」
日々忙しく過ごしていて、心身の疲れを感じたときなど、愛犬の可愛らしい姿に癒しを感じることはあるでしょう。
ドラマなどで落ち込んでいる家族に寄り添って、なぐさめるような姿を見せる犬が描かれることもあり、「犬がいると癒される」と思っている人は少なくないと思います。
実際に犬を飼っている筆者としても、そうした一面があることは確かだと言えます。疲れているときに愛犬の笑顔や無防備な寝姿を見て、ほっとした気持ちになって癒されることは何度もありました。
しかし、犬を飼うことで癒しを感じるだけでなく、反対に疲れやストレスを感じてしまうことがあるのも事実です。特に、犬を飼い始めたばかりの頃は、一緒に暮らす上でのルールやマナーをきちんと教えきれずに、それが原因で様々なトラブルが起こることもあります。
仕事から疲れて帰ってきたら、家がいたずらで荒らされていたりトイレを失敗して汚されていたり…。ゆっくり休みたいのに「遊ぼう」「散歩に行こう」と騒がれて、うんざりしてしまうこともあるでしょう。
犬は飼い主さんを癒してくれる存在ではありますが、決して飼い主さんの思い通りになる人形ではありません。私たちと同じように、意思を持って動く生き物だということを忘れてはいけません。
「色々なところにお出かけをして楽しめる」
最近では、犬と一緒に入れる施設が増えて、旅行やお出かけに愛犬を連れて行きやすくなりました。ショッピングモールやレジャー施設、キャンプ場などのアウトドア施設でも愛犬連れの人を見かけたことがある人も多いのではないでしょうか。
そのため、犬を飼ったら色々なところに出かけたいと思っている人は多いと思います。「ドッグカフェでゆっくりお茶をしたい」「趣味のキャンプに一緒に連れて行きたい」など、具体的な夢を描いている人も少なくありません。
しかし、犬の性格によっては人が多いところに行くと、パニックになったりストレスを感じたりすることもあります。また、他人や犬に対して吠えてしまう犬もいます。
犬を飼ったら一緒に色々なところに出かけたいと思っていても、犬のタイプによってはそれが叶わないこともあります。
しかし、社会化トレーニングをおこなって経験値を上げることで、様々な場所に犬が慣れて楽しめるようになることもあるのです。また、「ショッピングモールは苦手でも自然の中で遊ぶことは大好き」など、犬の性格に合わせた楽しみを探して、ドッグライフを充実させることもできます。
すべてが理想通りにいくとは限りませんが、犬の性格や状況に合わせた楽しみを見つけられるといいですね。
「家族が仲良くなる」「子どもの教育にいい」
ドラマや映画などで犬がいる家庭は、とても楽しく幸せそうに描かれることがあります。確かに犬がいることで、家庭に笑顔があふれたりにぎやかになったりすることはありますが、そのようないい側面だけではないということも覚えておいてください。
前述した通り、犬は飼い主さんの思い通りになる可愛い人形ではなく、意思を持って動く動物です。ただ可愛らしいだけでなく、いたずらや無駄吠えで飼い主さんを困らせたり、病気や怪我で経済的な負担をかけたりすることもあるのです。
生き物の世話というのは、様々なイレギュラーも起こりやすく、犬を飼うことで家族に負担やストレスがかかることもあります。犬がいることで大変な思いをしたり、面倒に感じたりすることも少なくないと思います。そのようなことから、犬が原因で家族が喧嘩をしてしまったり、トラブルが起きたりする可能性もあるのです。
家族が楽しく暮らすため、子どもの教育のためにと考えて犬を飼うことは悪いことではありませんが、犬は人の思った通りに動いてくれるわけではないことをしっかり意識しておきましょう。犬がいることで起こる楽しいことだけでなく、大変なこともトラブルも家族みんなで向き合っていく覚悟が必要です。
まとめ
犬を飼う前に、「一緒にお出かけがしたい」「癒されたい」などと考えて、素敵なドッグライフを思い描くことは決して悪いことではありません。実際、犬との生活ではとても楽しく素晴らしい時間を過ごせると思います。
しかしながら、意思を持つ動物である犬と過ごす生活では、楽しいことや嬉しいことばかりではなく、大変なこともあるということを忘れてはいけません。
思い描いていた理想的なドッグライフを過ごせない可能性や、理想に近づくためにトレーニングなどの努力が必要になるということもしっかりと覚えておきましょう。
そして、理想とは少し違っても、愛犬のことを心から愛して楽しい生活を送り、最後まで責任を持って飼い続ける覚悟を持って犬を迎え入れてください。