小型犬と大型犬の「シニア」になる年齢までの年の取り方の違い
犬たちは人間よりはるかに早く成長しますが、彼らの年齢を人間に換算するとどうなるでしょうか。
子犬期の場合は、小型犬も大型犬も大差ありません。およそ1歳になるころには人間でいうと学童期になります。小型犬・中型犬では大体人間の12~4歳、大型犬でも12歳程度と言われています。
しかしその後、体格の違いによってやや成長の早さや年の取り方が異なっていくようです。
小型犬の場合は2歳になるころに人間でいうところの24~25歳程度にまで成長しています。その後、1年あたり4歳ずつ年を重ねていくという考え方のようです。すると6歳ごろには人間で言うと40歳、7歳ごろになれば人間でいう44歳程度という事になります。
大型犬の場合、生後1年で12歳程度まで成長し、その後1年で7歳ずつ年を重ねていくという考え方をしています。そのため6歳を迎えるころには人間で言うと47~8歳、7歳ごろには人間で言う55歳程度という事になるでしょう。このころには「シニア」と言ってもいいかもしれません。
このように、小型犬と大型犬では「シニア」になるタイミングがややズレているのです。
犬が『シニア』になった際の年齢以外の注目すべきポイント
小型犬と大型犬を年齢で見ると、シニアになるタイミングにややズレが生じます。愛犬がそのような年齢に差し掛かってきたら、食事や生活環境を見直す時期になったと言えるでしょう。
しかし年齢以外にも、加齢による変化で注目するポイントがあります。
1.被毛の変化
まずは毛ヅヤを見てみましょう。成犬期ではつやつやと輝いていた被毛が、シニア期になってくるとカサカサになってきたり、徐々に白髪が増えていったりします。特に、目の周りと口周りが白くなっていくので、注目しているとすぐに分かります。
また目やにが出やすくなったり、黒目が薄ぼんやりと白っぽく見えてくるなどの変化も出てくるでしょう。顔を観察して白く見えるようになってきたら、その犬は既に「シニア期」を迎えていると考えます。
2.動きの変化
犬がシニア期に差し掛かると、若い頃に比べて動きが緩慢になることが多いです。そのため筋肉が落ちて痩せてきたり、逆に消費カロリーが少なくて太ってきたりというような変化が見られるようになります。
関節炎が起きたり、筋力が落ちるので転倒しやすくなるので、歩行時には注意してあげましょう。
「以前はソファに飛び乗ってきていたのに、よっこいしょと片足ずつ乗せるようになった」という場合や、階段の上り下りを億劫がるような素振りが見られた場合は、どこかに痛みを感じている可能性があります。このような場合は、スロープを付けてあげたり、滑り止めをしっかりつけてあげるなど対策をしましょう。
このような場合は、スロープを付けてあげたり、滑り止めをしっかりつけてあげるなど対策をしましょう。
3.行動の変化
成犬期よりシニアに差し掛かると、疲れやすくなるせいか睡眠時間が長くなってくる傾向があります。日中、うつらうつらしている時間が長くなっているようでしたら「シニア期」を迎えているのかもしれません。
また、耳が聞こえにくくなるため以前より呼んでも反応が鈍いな、食欲が落ちてきたなというタイミングも見逃さないようにしましょう。気がつかないうちに耳が遠くなっていることもありますし、成犬用のカロリーが高いフードで食べる気がなくなっていたりすることもあります。
まとめ
かつての犬の飼育事情と比較して、フードの品質が格段に向上していたり、動物医療も発展して飼育環境が整ってきたことにより、犬の寿命は長くなっている傾向があります。当然栄養状態が良いため、7歳、8歳でも若々しい見た目の犬たちも多く見かけます。
しかし人間も同様ですが、加齢による変化は少しずつ見られるようになります。体格差、犬種差、個体差はありますが、変化は確実に表れてくるのです。
愛犬がどのライフステージにおいても快適に、安心して過ごしていけるように、飼い主さんは毎日しっかり観察をして、適切なケアを心がけていきましょう。