愛犬が歳をとるとできなくなる『5つのこと』
一般的に犬は7歳を超えるとシニア期に入り、徐々に老化が進んでいくと言われています。歳をとるにつれて、今まで当たり前のようにできていたことができなくなる現象は珍しくありません。
ここでは、愛犬が歳をとるとできなくなることを代表的な具体例から5つご紹介します。歳をとっても愛犬が過ごしやすいような環境作りを考えながら見ていきましょう。
1.元気に歩いたり走ったりすることが難しくなる
今まで楽しそうに快活に歩いたり走ったりしていた愛犬も、歳をとるにつれて足取りが重くなり、走ることが難しくなるという犬は少なくありません。
高齢期に差し掛かると今までのように散歩することが難しくなるため、散歩の時間や距離を調節したり、健康状態によってはペットカートを使って日光浴を楽しませるといった方法を選択する飼い主さんも増えます。
2.ちょっとした高所に自力で登れなくなる
今まで難なく登ることができていたソファやベッドの上、あるいは楽しそうに昇り降りしていた階段を自力で登れなくなる…という変化は多くの犬に訪れます。
足腰の筋力が衰えてしまうため、自力で登ることを躊躇するような仕草を見せたり、飼い主に助けを求めるような視線や行動を起こしたりすることが増えます。無理に自力で上がらせず、飼い主さんが手助けしてあげましょう。
3.簡単なコマンド指示に従えなくなる
以前は問題なくコマンド指示に従えていた愛犬。しかし脳の認知機能が徐々に衰えるにつれて、簡単なコマンド指示も理解することが難しくなる犬は少なくありません。
また、耳が遠くなるため声をかけても指示自体が聞こえていなかったり、名前を呼んでも反応が遅れるといった変化が見られることも多いです。
4.トイレでの排泄が容易ではなくなる
おしっこやうんちをトイレできちんと排泄できていた犬も、高齢期に差し掛かると認知機能の低下によってトイレの場所が認識できなくなったり、筋力の衰えと共にトイレの回数が増え、無事にトイレに辿り着ける頻度が減ったりすることもあります。
そのため、トイレ以外の場所でおしっこやうんちをしてしまう機会も増えるでしょう。しかし、ここで叱ってはいけません。愛犬も「やってしまった」と自信を失い、落ち込んでいることが多いです。大丈夫だよと優しく声をかけて片付けてあげましょう。
5.空間認識力が衰え移動時に物を避けられなくなる
近年、犬の高齢化と共に認知症に関する情報が広く知られるようになりました。空間認識能力が衰えることで、今までは当然のように避けることができていた物を避けられず、ぶつかってしまったり転倒したりする頻度が増加する傾向にあります。
そのため室内の移動だけでも怪我をしたり、骨折につながるような事故が起きやすくなるので、不要な家具を片付けるなど生活環境を見直す必要があります。
高齢期に入った愛犬のために配慮するべき生活環境のポイント
愛犬が高齢期に入ったタイミングで、愛犬が過ごす部屋の生活環境を見直してみましょう。具体的には以下のポイントを押さえて、老犬も暮らしやすい生活環境を整えてあげることが大切です。
- フローリングに滑り止めコーティングを施す
- 高所への移動がしやすいようスロープを設置
- 移動範囲が広くなりすぎないよう生活ツールをまとめる
- トイレは今までよりも広めにスペースを取る
- 落ち着いて睡眠が取れるように寝床環境を整える
- 部屋に置く家具などをなるべく少なく意識する
このように、高齢期に入った愛犬が怪我なく安心して過ごせるような環境を用意してあげた上で、少しでも認知機能が低下しないよう脳を使う遊びを取り入れてあげたり、毎日必ず屋外に連れていき、無理のない範囲で散歩や日光浴、他の犬との交流を楽しませてあげてください。
まとめ
いかがでしたか。今までできていたことができなくなる愛犬の姿は、近くで見ている飼い主さんも辛くなってしまうでしょう。しかし、愛犬が少しでも快適に暮らせるよう生活環境を見直し、新たな付き合い方や生活習慣を意識する機会としてください。