老犬にとってシャンプーは体に負担がかかりやすい
若い頃は体に負担なくシャンプーすることができていたわんこたちも、歳をとって老犬となった時、今までのようにシャンプーするだけでも体に大きな負担がかかります。
筋力が衰え、気力や体力も低下している老犬たちにとって、数分間あるいは10分以上かかるシャンプーは私たちの想像以上に体力を消耗し、足腰そして弱った皮膚に負担をかける行為です。
無理をさせてしまうと体調不良につながったり、皮膚炎を引き起こしたりする恐れもあるので注意が必要です。しかし、全くシャンプーしないというのも衛生的に問題が生じやすいので、飼い主には老犬に合ったシャンプーの方法を理解して臨むことが求められます。
老犬に負担を掛けずにシャンプーをする方法5選
体力や気力が低下し筋力も衰えている老犬にとって、シャンプーは負担がかかりやすい行為です。ここでは老犬に負担を掛けずにシャンプーする方法を紹介するので、すでに高齢期に入っている愛犬と暮らしている方は参考にしてください。
1.基本は2ヵ月に1回の頻度で全身シャンプーを行う
一般的に犬のシャンプー頻度は、2週間〜1ヵ月に1回と言われています。しかし、老犬の場合はシャンプー1回に大きな負担がかかるため、以前よりも頻度を少なくするのが一般的です。
例えば、2週間に1度行っていた犬の場合は1ヵ月に1回、元々1ヵ月に1回で済んでいた犬の場合は2ヵ月に1回でも良いでしょう。
頻度が少なくなった分、普段はブラッシングと濡らしたタオルを絞って体を拭いてあげるなど、スキンシップも兼ねたお手入れを丁寧に取り入れてあげてください。
2.汚れがひどい場合はこまめに部分洗いして時短する
トイレに自力で行くことができないなどの老化が進んでいる老犬の場合は、体が排泄物で汚れてしまうことも多いでしょう。その場合はこまめに部分洗いをして、1回のシャワー時間を短縮する方法がおすすめです。
こまめに部分洗いすることでシャンプー時間が短縮されるので、体への負担も軽減できますし清潔感も維持できます。今日はここ、数日後はここ、というように、日によって洗う箇所を分けてあげましょう。
3.お風呂の床にシリコン素材のマットなどを敷く
今まではお風呂に連れて行き、そのままシャワーやシャンプーさせていた飼い主さんも多いでしょう。しかし、お風呂の床はツルツルと滑りやすい床材が多いため、シリコン素材のマットなどを敷くことをオススメします。
床が滑りにくくなることで、足腰に負荷をかけることなくシャンプーすることができます。またマットを敷くことで床から直接冷えを感じることなく快適にシャンプーできるので、愛犬の体にかかる負担を軽減することができるでしょう。
4.お湯の温度は35〜36℃と少し温かいと感じる程度に
お湯の温度も老犬には、より一層配慮が必要です。一般的には少し温い37〜38℃でシャワーを使っている方が多いと思いますが、老犬には皮膚の衰えを考慮し、より温度を下げた35〜36℃が適しています。
触った時に「少し温かいな」と感じる程度のお湯加減が老犬の被毛や皮膚にちょうど良いので、あまり熱くしすぎないように注意しましょう。
5.低刺激のシャンプーを使い皮膚を労わる
今まで市販のシャンプーを使っていた方は、シニア期に入ったタイミングでより低刺激のシャンプーに切り替えてあげることをオススメします。
前述したように老犬は皮膚が衰えているため、今までのようなケア方法では傷めてしまう恐れがあります。そのため、低刺激のシャンプーや獣医に処方されたシャンプーを使うことで皮膚への負担を軽減します。
また、なるべくシャワー時間を短縮するために泡切れの良いシャンプーもオススメです。水を必要としないドライシャンプーを利用するのもよいでしょう。
まとめ
いかがでしたか。シャンプーは老犬にとって負担がかかりやすいため、なるべく頻度を少なく、時間を短縮してあげることが重要です。また、シャンプーの種類やお湯の温度にも配慮し、負担が掛からないようにしてあげましょう。