愛犬が飼い主を守ろうとする理由
犬が飼い主を守った話を一度は聞いたことがありますよね。犬はなぜそのような行動をとるのでしょうか。
飼い主への愛情が強いから、それとも本能的な理由があるのでしょうか。
飼い主を仲間や家族として認識しているから
昔から犬は集団で行動をしているので、仲間意識が非常に強い動物です。犬が飼い主と絆を深めると仲間や家族として認識します。そして飼い主の側にいる人は赤ちゃんやこどもであっても、犬にとって大切な仲間となります。
自分にとって、大切な仲間や家族を守るのは自然な行動です。そう考えると、とても光栄で喜ばしいことですよね。
犬は共感できる生き物だから
犬は人間に対して「共感」できる生き物だと考えられています。例えば「あくびがうつる」という現象は、人間同士でも共感しあえる間柄で発生すると言われています。人のあくびが犬にうつるのは、その人を信頼し共感しているという証なのです。
犬は人間の感情や想いを汲み取り、寄り添おうとしているのだと考えられます。
愛犬が『あなたを守ります』と言っているときの仕草や行動
愛犬が飼い主を守ろうとしているときに見られる特徴的な仕草や行動があります。愛犬がこれらの仕草や行動をとっているときは、「あなたを守ります」と言っているのかもしれません。
1.威嚇する
人や犬に対して「大事な飼い主さんに近づかないで!」と唸ったり吠えたり、というような威嚇行動をとります。守ろうとしてくれる気持ちは嬉しいですが、「それ以上近づいたら攻撃するぞ!」という愛犬の意思表示でもあるので注意が必要です。
他の人に慣れておらず威嚇する犬もいるので、子犬の頃から飼い主さんや家族以外の人と積極的に触れ合うことが重要です。
2.間に入ってくる
他の人や犬が飼い主さんに近づいたときに、間に割り込んでくるのも飼い主さんを守ろうとする行動のひとつです。「これ以上近づかないでほしい」という意思表示ゆえの行動です。
また、口喧嘩など雰囲気が悪いときにも、犬は間に割って入ります。これは険悪な雰囲気が嫌で、喧嘩をやめてほしいという愛犬からのサインです。
愛犬に心配をかけさせたくないのであれば、そのような時は喧嘩をやめて、愛犬を優しくなでて声をかけてあげてください。
3.後をついて歩く
愛犬が飼い主さんの後をトコトコとついて歩くことも、飼い主さんを守るという使命感に基づいていることがあります。専属のボディガードとして一生懸命守ってくれていると思うと、なんだかほっこりしますね。
ただし、寂しさや不安からくる分離不安の症状があらわれている場合もありますし、臆病な子は飼い主さんを頼って側にいることもあります。
愛犬が後をついて歩くときは、シチュエーションと愛犬の性格を考えて判断すると良いでしょう。
4.飼い主さんにお尻をつけて周囲を見る
飼い主さんや家族に、お尻や背中をくっつけるように座る仕草をしたことはありませんか。
犬にとっては、自分で見ることのできないお尻や背中は弱点となります。その部位を飼い主さんに預けることは、弱点をさらせるほど信頼している証です。
なおかつ、その際に周りを気にしている場合は、「異変があったら飼い主さんを守るぞ!」とアンテナを張っていると考えられます。
まとめ
今回は、愛犬が「あなたを守ります」と言っているときの仕草や行動について解説しました。
このような仕草や行動の意味は、全てが科学的に解明されているわけではありません。しかし、災害や事故から愛犬が飼い主さんを守ったという話は数多く存在します。
愛犬との信頼関係が築けていなければ、このような守る行動はとりづらいと思います。逆を言えば、愛犬があなたを守るような行動をとるのは、日ごろから愛情を持って接し、愛犬と深い絆で結ばれているからだとも言えるでしょう。
寂しさや不安、ストレスからくる行動という可能性もありますので、愛犬としっかりコミュニケーションを取り、愛犬のささいな変化を見逃さないようにしましょうね。