犬が「腰を振ってしまう」理由
犬が前足で他の犬の体や飼い主さんの手足、クッションなどを抱え込み腰を振る行動を「マウンティング」といいます。
マウンティングは犬が交尾をする時にする動作なので、発情しているオス犬が行うものだと思われがちです。しかし、実際はメス犬や生殖機能が未発達の子犬も行います。
可愛い愛犬が腰を振り始めると驚いてしまう飼い主さんは多く、特にメス犬や子犬を飼っている方は「女の子なのにどうして!?」「まだ赤ちゃんなのに…」とショックを受けるかもしれません。
ここからは犬が「腰を振ってしまう」理由をご紹介します。
1.自分のほうが強いことをアピールしている
犬は性的に興奮した時だけでなく、相手に自分の優位性を示す時にも腰を振ります。相手に上から覆いかぶさって腰を振り、「自分のほうが強いぞ!上の立場なんだぞ!」とアピールしているのです。
この行動は他の犬に対して行われることが多いですが、なかには飼い主さんに対してマウンティングを行う犬もいます。
愛犬にいつも腰を振られるという方は、愛犬への接し方や関係性を見直したほうが良いかもしれません。
2.ストレスが溜まっている
ストレスが多い犬はマウンティングを行うことがあります。
運動不足や飼い主とのコミュニケーション不足などでストレスが溜まった犬は、腰を振ることでイライラを発散させているのです。
暇を持て余して、クッションやぬいぐるみにマウンティングしている可能性もあります。
3.遊んでいる
性成熟をしていない生後半年以内の子犬の場合は、遊びで腰を振っていることが多いでしょう。子犬同士でじゃれ合う時にもマウンティングは見られることがあります。
また、子犬のマウンティング行為を見た飼い主さんが「キャー!」などと大きなリアクションをすると、子犬はかまってもらえると思ったり、楽しいと感じてわざと腰を振るようになってしまいます。
4.発情している
犬は生後半年を過ぎたくらいになると生殖機能が備わり、ぬいぐるみやクッションにマウンティングをするようになることが多いです。
メス犬も発情期になると腰を振る行動がよく見られるようになります。
犬のマウンティングをやめさせるためにすべきこと
愛犬が外や人前で腰を振ると恥ずかしいですよね。人間に対してのマウンティングは噛みつきなどの問題行動に繋がる可能性もあり、犬のマウンティング行為はできるだけやめさせたほうが良いでしょう。
犬のマウンティングをやめさせる方法は以下のとおりです。
- 去勢、避妊手術を行う
- 腰を振ってきたら犬を引き離し、落ち着いたら褒める
- 日頃からしつけをしっかり行う
- ストレスを発散させる
マウンティングは去勢や避妊手術を行うことでおさまる場合もありますが、すべての犬に効果がある訳ではありません。
優位性のアピールやストレス・興奮によりマウンティングする犬には、腰を振ってきたら引き離してやめさせ、大人しくできたら褒めるなどしたほうが効果があるでしょう。
日頃からしつけをしっかり行い、ストレスのたまらない生活をさせることも大切です。
クッションやぬいぐるみに腰を振る行為をやめさせたり、飼い主さんが犬に優位性を示そうと上から押さえつけたりすると逆効果になりやすいので注意してください。
まとめ
犬がマウンティングをするのは本能であり、異常行動ではありません。
しかし、人へのマウンティングは問題行動に、ドッグランなどで他の犬に腰を振るのはトラブルに繋がりますので、やめさせたほうが良いでしょう。
やめさせる時は決して強く叱らず、愛犬の様子を見ながら何が原因なのか考えながら対処してみてくださいね。