犬の肉球の役割と驚くべき秘密
ポップコーンや焼き立てパンのような香ばしいにおいがすることで有名な犬の肉球ですが、意外なほどデリケートですよね。乾燥して白っぽくなってしまったり、カサカサになってひび割れてしまったり、炎症が起きやすい犬もいるのではないでしょうか。
愛犬の肉球の健康状態を日々チェックしていらっしゃるでしょうか。日々のケアとして、肉球クリームを常備しておくと安心です。もしひび割れていたり、真っ赤に腫れていたりする時は、すぐに病院に連れて行ってあげましょう。
香ばしいにおいをつい嗅ぎたくなってしまう犬の肉球ですが、どのような役割を担っているかご存じでしょうか。
1.滑り止めの役割がある
犬の肉球には、滑り止めの役割があります。滑りやすいフローリングの上を歩くことができるのは、肉球が滑り止めの役割をしているからです。
長毛種の場合、足裏の毛が肉球を隠してしまうため、バリカンやハサミでカットし、肉球が見えるようにお手入れしていますよね。
ぷるんっと潤ってツヤツヤに見える犬の肉球ですが、よーく触れてみると、実は意外とザラザラしています。密集した細かい組織によるもので、それが滑り止めの役割をしているのです。
2.体温を調整する役割がある
犬の肉球には、体温を調節する役割があります。
犬の肉球は汗をかく器官のひとつで、人と同じように汗腺があり、エクリン汗腺から汗を出すことができます。
犬が暑さを感じた時、パンティングによって体温を調節していますよね。パンティングだけでは熱の放出が追い付かない時、肉球から出る汗によっても体温を調節しています。
3.肉球を保湿する役割がある
犬の肉球には、肉球を保湿する役割があります。
(…ん?どういうこと?)と思われた方もいらっしゃるでしょうか。前章で『犬の肉球は汗をかく器官のひとつである』と書きましたが、犬の肉球にはエクリン汗腺の他に、アポクリン汗腺という汗腺もあります。
このアポクリン汗腺から出る汗には、肉球を保湿するという役割があるのです。犬の肉球に触れた時、何となく湿っぽいことがあるのではないでしょうか。
4.においを付ける役割がある
犬の肉球には、においを付ける役割があります。
これにもアポクリン汗腺から出る汗に秘密があるのですが、犬の肉球がポップコーンや焼き立てパンのような香ばしいにおいがする理由でもあります。
汗そのものにニオイがあるわけではないのですが、汗に含まれるタンパク質や脂質が犬の皮膚に存在する常在菌と混じり合い、香ばしいにおいを発するのです。
5.クッションの役割がある
犬の肉球には、クッションの役割があります。
愛犬がいつの間にか隣に座ってた!ということがよくあるのではないでしょうか。同様に、いつの間にか部屋からいなくなってた!ということもよくありますよね。
肉球が持つクッションの役割によって、足音を消しながら歩くことができるのです。犬が歩く時にカチカチ音が鳴るのは、少し爪が伸びていることが原因かもしれません。
まとめ
犬の肉球の役割と驚くべき秘密を5つ解説しました。
- 滑り止めの役割がある
- 体温を調整する役割がある
- 肉球を保湿する役割がある
- においを付ける役割がある
- クッションの役割がある
犬の肉球の健康状態が良好であれば、このような役割を十分に果たすことができます。
もしも肉球の健康状態が悪く、役割を果たすことができなくなってしまっている場合、転倒しやすくなったり、怪我をしやすくなったり、問題が起きることがあります。
また、犬が肉球を執拗に舐めている時は、肉球に異常が起きているサインです。ストレスによる心の異常のサインでもあります。
愛犬の肉球の健康状態のチェックと日々のケアを十分に行うようにしましょう。