犬が亡くなる可能性が高い『夏のトラブル』5選
夏は命を奪うほどの猛暑日が続くだけでなく、さまざまな虫が大量に発生したり各地で行事が催されたり、犬にとってさまざまなトラブル要因が潜んでいます。
今回は、犬が亡くなる可能性が高い、夏に起こりやすいトラブルについて解説します。
1.散歩中や室内での熱中症
夏場に最も気をつけなければならないトラブルが『熱中症』です。日本の夏は、気温が35℃を超える酷暑日も多く、今年2023年は平年よりも暑くなると予想されているので、特に注意が必要です。
散歩中の熱中症はもちろん、室内であっても軽い熱中症を招いたり、留守番中にエアコンが効かず室温が急激に上がってしまう…などのトラブルが報告されています。
散歩の時間帯を変更したり体調を逐一チェックすることはもちろん、エアコンをつけっぱなしにする、エアコンが突然止まっても問題ないよう保冷剤やクールマット、扇風機を用意するなど留守番環境も見直しましょう。
2.脱水症状
夏場は脱水症状によって病院に運び込まれる犬が増える時期です。嘔吐や下痢、呼吸が荒くなるなどの症状が見られ、なおかつ食欲不振や元気消失などの症状が見られる場合は危険です。
日頃からなるべく水分を摂るよう促したり、いつもより多めに水を用意しておくなど配慮してあげましょう。また散歩に行く時も、いつもより多めに水を持っていくことをおすすめします。
3.マダニ感染症
マダニは春だけでなく夏場も多く繁殖することがわかっています。そのため、散歩中や屋外で遊んでいる最中にマダニに咬まれてしまい、さまざまな感染症を患ってしまうリスクが高まります。
マダニによる感染症にはバベシア症やSFTS(重症熱性血小板減少症候群)などがあり、食欲不振や元気消失、貧血、発熱、黄疸などの症状が見られ、最悪の場合、突然命を落としてしまう場合もあります。
定期的にマダニ駆除薬を投与したり、散歩後は家に入る前にブラッシングを行い、マダニに咬まれていないかチェックしたり、草むらには近づかないなどの予防対策を講じましょう。
4.フィラリア症
フィラリアに寄生されている蚊に咬まれることで感染してしまうフィラリア症は、感染してしまうと最終的に心臓に寄生し、循環器系のトラブルを引き起こします。
初期症状では軽い咳が見られる程度ですが、重症化すると呼吸困難や吐血などの症状が見られるようになり、突然症状が急激に悪化し死に至ってしまうことも珍しくありません。
フィラリア症は、予防薬を定期的に投与することで予防することができます。必ず推奨されている頻度でフィラリア予防薬を投与し、フィラリア症を防ぎましょう。
5.夏ならではの音に驚いて脱走
夏場は、夏ならではの音がさまざまな状況や場所で聞こえてきます。例えば、夏祭りの花火の音や気候の急変に伴い轟く雷鳴、そして台風上陸による強い雨風の音などです。
このように普段は聞き馴染みのない少し恐怖を感じるような音を聞くことで、不安や恐怖からパニックなり、いつもは取らないような行動を突発的にとってしまう犬は少なくありません。
中には飼い主が驚くような強い脚力で家から脱走してしまったり、散歩中にそのまま逃走してしまったりする犬もいます。
脱走行為は交通事故や迷子などを招き、命を落としてしまうリスクが高まります。非常に危険なので、花火の音や雷の音が聞こえる日は外に出ない、きちんと戸締りをする、飼い主が寄り添い気持ちを落ち着かせてあげるなど、できる限りの対策を講じておきましょう。
まとめ
いかがでしたか。夏はさまざまなトラブルが予想されるので、飼い主は事前にできる限りの対策を講じる必要があります。今回紹介した『夏のトラブル』ごとの対策方法を参考に、ご家庭で愛犬の命を守る対策を実践しましょう。