犬に関わる仕事別の収入の目安
日本全国の平均年収はご存じでしょうか。『令和3年分民間給与実態統計調査(国税庁発表)』によりますと、2021年度の日本国民の平均年収は443万円であったとしています。また、正社員では508万円、パートやアルバイトを含む正社員以外では198万円であったとし、300万円ほどの差があることも分かっています。
では、気になる犬に関わる仕事別の収入の目安はどれくらいなのでしょうか。
トリマーの収入の目安
正社員であるトリマーの場合、平均月収が14万円~20万円ほどであるとされています。年収では168万円~240万円ほどです。都市部で働くトリマーと地方で働くトリマーとでは、平均時給に差があるとされているものの、都市部でも地方でも初任給は15万円ほどが目安です。
ある程度の知名度や人気のあるトリマーである場合の年収は500万円ほどで、メディアにも出演するほどのトップレベルのトリマーでも、日本国民の平均年収には達しないことがほとんどのようです。
また、トリマーとして働く先がどのような業種なのかによっても収入の目安は変わります。
- 動物病院のトリマー:290万円
- ペットホテルのトリマー:280万円
- ペットショップのトリマー:290万円
- ペットサロンのトリマー:260万円
収入に大きな差は感じられませんが、ノルマの有無・ボーナスの有無・残業の有無・社会保険の充実度などに大きな差が生じる場合があるとされています。
獣医師の収入の目安
とある年度の『賃金構造基本統計調査(厚生労働省発表)』によりますと、獣医師の平均年収は631万円であるとしています。正社員として働く日本国民の平均年収(508万円)を100万円以上も上回る、高い水準であることが分かります。
獣医師の収入の目安は、獣医師として働く先がどのような業種なのかによっても変わります。
- 動物病院の獣医師:350万円
- 動物園の獣医師:450万円
- 民間企業の獣医師:800万円
動物病院で働く獣医師の中には、公務員として働く獣医師がいます。国家公務員・都道府県職員・市町村職員として勤務し、所属する地方自治体によって収入が異なります。
民間企業で働く獣医師の場合、勤務先の規模によって収入に大きな差が生じやすいです。主に食品会社や製薬会社に勤務する獣医師です。
動物看護師の収入の目安
厚生労働省の発表によりますと、動物看護師の平均月収は18.9万円、平均年収は312万円としています。初任給は15万円~20万円ほどで、無資格や未経験で働く場合、高収入を得ることは難しいとされています。
正社員として働く動物看護師が最も多く、パートタイマーやアルバイトとして働く動物看護師もいます。自営業やフリーランスとして働く動物看護師はまだまだ少ないようです。
動物看護師は、獣医師の指示のもとで動物の看護を行ったり、診療の補助を行ったり、動物病院では受付・電話対応なども行う仕事です。動物看護師の資格がなくても動物病院で働くことは可能ですが、最近では専門的な知識や技術を学ぶ人が増えています。
また、2022年の5月より「愛玩動物看護師法」が施行されて、国家資格として「愛玩動物看護師」が創設されました。資格を取得した場合、獣医師の指示のもとで採血やマイクロチップの装着などの仕事が行えるようになります。
本格的な動物看護の仕事をしたい場合は、やはり国家資格である「愛玩動物看護師」の資格取得をまずは目指すべきでしょう。
まとめ
犬に関わる仕事別の収入の目安を解説しました。
- トリマー
- 獣医師
- 動物看護師
犬に関わる仕事別の平均年収を比較してみたところ、日本国民の平均年収と比べて低いことが分かり、高水準であるのは獣医師のみでした。
みなさんはこの3つの仕事の中で、どの仕事に興味があるでしょうか。犬と深く関わる仕事なので、犬好きが一度は憧れる仕事ばかりですよね。