犬が遭遇すると危険な野生の生き物
愛犬とお散歩中、野生の生き物と出会うことがあるのではないでしょうか。動物好きな人にとっては、つい声をかけたくなったり、写真や動画を撮りたくなったりするかもしれません。
見た目にも可愛い野生の生き物って多いですし、それほど危険を感じることはない、という方もいらっしゃると思います。
ただ、犬にとっては、命に危険が及ぶケースのある野生の生き物との遭遇があります。犬にとって危険な野生の生き物と遭遇した時の対処法を知り、もしも出会うことがあれば、すぐに対処できるようにしておきましょう。
1.ヘビ
犬が遭遇すると危険な野生の生き物は「ヘビ」です。
草むらに身を潜めているヘビは意外と多く、犬が草むらのニオイを嗅ごうとした時、ヘビに鼻や頬を噛まれてしまった!というケースがあります。
草むらに身を潜めるヘビには、犬だけではなく、飼い主が被害に遭うケースも多く存在します。足や足首を噛まれてしまうことです。お散歩中は注意して歩くようにしましょう。
犬が遭遇すると危険な野生のヘビには、マムシやヤマカガシ、ハブなどがあります。犬が噛まれると、ヘビの牙から犬の体内に毒が入り、噛まれた部分がひどく腫れてしまうことがあります。
「犬はヘビに噛まれても死なない」とよく言われるのですが、噛まれた部分がひどく腫れてしまうことがあります。
ヘビは草むらに身を潜めていることが多いため、なるべく草むらを避けてお散歩するようにしましょう。もしもお散歩中に愛犬がヘビに噛まれてしまった時は、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。
2.カタツムリ、ナメクジ
犬が遭遇すると危険な野生の生き物は「カタツムリ」「ナメクジ」です。
これらは散歩中に遭遇するだけではなく、自宅の敷地内でもよく見られる生き物です。カタツムリやナメクジには、広東住血線虫という寄生虫の幼虫が潜んでいることがあります。もしも犬が口に入れてしまったり、舐めてしまったりすると、広東住血線虫に感染する危険があります。
犬の体の中に侵入した広東住血線虫は、血管や神経にまで入り込み、臓器にまで辿り着くことで炎症を起こします。
神経に入り込んだ後、脳にまで辿り着いた広東住血線虫によって、脳炎を起こすだけではなく、重症化させたり、死に至らせたりする危険性もあります。
見た目には可愛らしいカタツムリですが、そのカタツムリの中には犬にとって危険な寄生虫が潜んでいることがあるため、絶対に犬を近づかせないでください。
犬がカタツムリやナメクジのニオイを嗅ごうとした時、分泌物が鼻先に付着するだけでも危険です。もしも舐めたり口の中に入れたりした時は、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。
3.タヌキ
犬が遭遇すると危険な野生の生き物は「タヌキ」です。
タヌキはイヌ科の動物としてよく知られている、見た目にも可愛らしい野生の生き物です。同じイヌ科でありながらも、実は犬にとって危険な野生の生き物なのです。
野生のタヌキには、イヌジステンパーや疥癬が発生しているとされており、イヌジステンパーは犬が感染すると発症率の高い病気です。致死率が高いことでもよく知られていますよね。疥癬は、ヒゼンダニが寄生することで発症する皮膚疾患ですが、ひどい痒みを伴い、炎症と脱毛の症状が起こります。
野生動物はレプトスピラの保菌率が高いといわれていますが、タヌキも同様です。レプトスピラは尿に混じって排泄される細菌で、感染すると死亡率が高い病気です。また、人にも感染する人獣共通感染症です。ワクチンで予防することができますが、6種ワクチン以下の混合ワクチンには含まれていませんので注意が必要です。
遭遇した時、タヌキの方から逃げて行くと思いますが、接することだけが犬にとって危険なわけではありません。タヌキの分泌物や排泄物からも感染することがあります。散歩中、タヌキがよく出没する場所へは立ち寄らないようにしましょう。排泄物にも注意して、愛犬を近づかせないようにしましょう。
近所でよくタヌキを見かけるという場合には、お散歩の後、顔回りや手足をよく洗ったり拭いたりなど対処するとよいと思います。また、イヌジステンパーは混合ワクチンの接種で予防することができる病気です。定期的な接種でしっかり予防しましょう。
まとめ
犬が遭遇すると危険な野生の生き物を3つ解説しました。
- ヘビ
- カタツムリナメクジ
- タヌキ
野生には毒を持つ生き物がいます。寄生虫を持つ生き物がいます。犬の命に関わる場合もありますし、飼い主の命にも関わる場合があるかもしれません。
野生の生き物を見かけたら、絶対に近づかないでください。すぐにその場を立ち去るようにしましょう。もしも愛犬が噛まれたり、分泌物や排泄物を舐めたりするようなことがあれば、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。