犬が『独り占めしたい』と感じている時の行動3つ!
犬は本来、独占欲の強い生き物ではあります。犬が野生動物であったころ、食べ物や縄張り、また仲間達を守ることは自身が生き残るために非常に重要なことでした。「大切な物を守る」という本能が今の犬達にも残っているようです。
今の犬達が「独占したい!」と感じる対象は食べ物やオモチャ、また縄張りや大好きな飼い主さん家族になることが多いよう。
犬に独占欲があることは極端に悪いことではありませんが、あまりにも独占欲が強すぎると問題行動に繋がってしまう場合もあるので要注意。まずは『独り占めしたい』と感じている時の行動を確認していきましょう。
1.飼い主さんにすり寄る
愛犬から甘えるように体をこすり付けられたことはありませんか?
この行動は子犬が母犬に甘える時の仕草でもあるので、飼い主さんに甘えたい時にも見られる仕草ですが、帰宅直後やお風呂上りであれば、「独り占めしたい」と感じている時の行動になる可能性があります。
これは愛犬が飼い主さんに自身のニオイをつけて、「私の飼い主です!」と周囲の人や他の犬にアピールしたいから。
帰宅直後の飼い主さんには愛犬自身以外のニオイがたくさんついているため自分のニオイをたっぷりつけたいよう。お風呂上りは愛犬自身のニオイが消えてしまっているためつけ直しているようですね。
2.威嚇する
犬が「独り占めしたい」と感じている時、吠えたり唸ったり、また睨みつけるなど威嚇するような行動をとることもあります。
多いのはお散歩中にたまたま出会った他の犬を、飼い主さんが撫でた時に急に吠え出すこと。飼い主さんが他の犬を撫でたことに対して、嫉妬から「自分の飼い主さんだから近づかないで!」と威嚇しているのです。
また、ご自宅でも愛犬がお気に入りのおもちゃを取り上げようとした時に、険しい表情で睨みつけられたり唸られたことはありませんか?これもオモチャに対する独占欲で「私のオモチャなので渡しません」という意思表示です。
3.間に割って入る
飼い主さんが他の誰かや他の犬と親しくしている時に、飼い主さんを独り占めしたくて対象との間に割って入ってくることがあります。この場合の対象は人や犬だけでなく、スマホやパソコン、テレビに本など「物」が対象となることもあります。
飼い主さんが愛犬以外の対象に関心を持っていることに嫉妬している時の行動です。何とか飼い主さんの気を引きたくてお気に入りのオモチャを持ってきたり、前脚でチョンチョンとつついてくることもあるでしょう。
独占欲の強い愛犬に必要なフォローと適切な接し方
ある程度の独占欲はどんな犬にもあると思います。しかし独占欲が強すぎると問題行動に発展するほか、「常に自分を優先してほしい」「いつも自分を見ていてほしい」などの感情が沸きやすく、ワガママな性格になってしまう傾向が強いでしょう。
飼い主さんに対しての依存度が高すぎて分離不安症の発症原因になってしまったり、攻撃性が強い性格になる可能性もあるので接し方を意識してみましょう。
1.不安を感じさせない工夫を
飼い主さんに対する独占欲が強くなってしまうのは、信頼関係がしっかりと築けていない可能性があります。信頼関係が築けていない場合、飼い主さんが自分以外の対象に関心を持ってしまうことが、強い不安になってしまうのかもしれません。
愛犬と信頼関係を築くには、たくさんコミュニケーションをとって愛情をしっかりと伝えること。しつけは一貫性を持って、愛犬が理解しやすいコマンドを使用しトレーニングしていきましょう。
その他、楽しく一緒に遊ぶこと、良いことをした時は優しい言葉をかけて適切なタイミングでご褒美となるオヤツも与えましょう。愛情の気持ちを持ってお世話や健康面のケアをしてあげることで気持ちは伝わると思います。
2.過剰なお世話をしない
愛犬へ愛情を伝えることはとても大切ですが、飼い主さんが愛犬へ依存してしまうほど強い愛情を受けた犬は、飼い主さんへの依存心が強くなり、独占欲も強くなってしまう傾向にあるようです。
愛犬の要求をなんでも受け入れてしまったり、まったくひとりで過ごしてもらう時間を作らずにいつもベッタリ一緒にいる、また必要以上に構いすぎることも、飼い主さんへの依存心を強くしてしまいます。
愛犬にはひとりで安心して過ごすことが出来るスペースを用意したうえで、「ひとりで過ごす時間」にも慣れてもらいましょう。愛犬とは適度な距離感を保ちながら過ごすことも意識してみて下さい。
まとめ
飼い主さんのことが大好きで「独占したい!」と感じているのであれば、なんだか愛らしい行動でもあるような気がしますが、やはり「不安」や「寂しさ」という感情が沸きやすいのは愛犬が可愛そうですよね。
愛情を注ぎつつ安心感を与えながら、適度な距離感を保つことで信頼関係も築きやすくなると思います。愛犬に「大丈夫なんだよ」と言うことをしっかり教えてあげましょう。