愛犬の居住スペースに「外を眺めるための窓」は必要なのか
外出中に犬が窓から外を眺めている姿を目にすると、とても可愛いですよね。ただし、無駄吠えをされたりすると窓がない方が…と考えてしまう場合もあるかもしれません。
そこで今回は、犬にとっての「外を眺めるための窓」の必要性について考えてみました。
飼い主の帰宅を確認するための窓
犬が窓の外を眺めている姿って、可愛いですよね。外を歩いている時、ふと他所のお宅の窓を見た時、犬がこちらを見ていると、ほっこり優しい気持ちにさせてくれます。
犬はなぜ窓の外を見ているかご存じですか?決まった時間になると窓の外を眺めにやってくるのは、飼い主の帰宅を確認するためなのです。
(まだかなぁ~?)と、窓の外を眺めながら飼い主の帰宅を待つのも、犬の楽しみのひとつなのではないでしょうか。窓があるからこそ、できる楽しみだと思います。
飼い主の帰宅を窓を眺めなから確認することが好きな愛犬のためには、窓辺に大きなソファーを置かないレイアウトがおすすめです。広くスペースを開けてあげるとよいと思います。
日光浴をするための窓
窓辺で日光浴をすることが好きな犬は多いものですよね。日が移動する度に犬も移動していて、その姿が可愛いです。
犬が日光浴をすることには、皮膚の健康を維持するという目的があります。紫外線による殺菌効果によるものですが、日光浴をして皮膚を守ろうとするのは、動物が持つ本能なのではないでしょうか。
犬が日光浴をすると、脳内ではセロトニンという神経伝達物質が分泌されるのですが、心を安定させる物質です。日光浴には心の健康を維持する目的もあるのです。
お留守番している時間が長い時、お散歩に行くことができない時など、窓があることで皮膚の健康や心の健康を維持することを目的とした日光浴ができると思います。
窓辺で日光浴をすることが好きな愛犬のためには、ケージは窓から離れた場所に置き、日光浴用のベッドを窓辺に置く、というレイアウトがおすすめです。
風やニオイを感じるための窓
窓を開けている時に限って、窓の外を眺めていることがあります。どうやら閉まっている窓には興味がないようです。
窓を開けている時に感じることができる、風やニオイを楽しんでいるのではないでしょうか。
犬はニオイによって様々な情報を集めています。窓から入ってくる風が運んでくるニオイによって、家族の帰宅を知ることができます。「もうすぐ家の前をお友達犬が通るぞ!」などということも分かるのです。
また、風は見知らぬニオイを運んでくることもあります。探索心の強い犬にとっては、(これは一体何のニオイなんだろうか?)と考えることも楽しみや遊びのひとつになります。
見知らぬニオイは新しい刺激にもなりますし、シニア犬や老犬にとっては、よい刺激を与えるきっかけにもなると思います。外に出ることができない時、窓があるからこそ感じることができる風やニオイは、犬に楽しみや良い刺激を与えてくれるのではないでしょうか。
窓から入る風やニオイを楽しむことが好きな愛犬には、家具が風通しを邪魔しないためのレイアウトがおすすめです。大きめの家具を置かないことが、風通しをよくするポイントです。
窓の外に向かって吠えてしまう時の対策
愛犬の居住スペースに外を眺めるための窓は必要だなと感じる一方で、窓の外に向かって吠えてしまうという悩みを抱える飼い主もいらっしゃるのではないでしょうか。
吠えるから窓に近づかせないようにしている、窓のない部屋でお留守番させているなど、対策方法も様々です。
窓の外を眺めることが好き、でも吠えてしまうのは、好奇心や警戒心からだと思います。外にいる人や犬を見ることができて嬉しくて吠えることもありますし、警戒して追い払うために吠えることもあります。
対策として大事なことは、とにかく叱らないことです。「うるさい!」「やめなさい!」「静かにして!」と、大きな声を上げてしまうのはNGです。
追い払うための加勢をしてくれたと勘違いし、吠え癖がついてしまったり、ますます激しく吠えたりすることがあります。
吠えたら窓の外を眺めることができない、ということを学習してもらうため、「吠えたらすぐに窓を閉める」というのもよい対策になると思います。
まとめ
私は「愛犬の居住スペースに外を眺めるための窓は必要だと思う派」なのですが、みなさんはいかがでしょうか。
窓辺で気持ち良さそうにしている姿や、窓の外を眺めながら通り過ぎる人や犬を嬉しそうに観察している姿を見ると、(窓があって良かった♡)と感じます。同じように、家を作る時に愛犬用の窓を作ったという飼い主もいるように、窓が必要と思う飼い主は少なくないようです。
窓のある暮らしが、愛犬にとっても、飼い主や家族にとっても快適であるといいなと思います。