犬には伝わっていない『愛情表現』5選
私たちが良かれと思っている愛情表現が、実は愛犬に全く伝わっていなかったとしたら…ちょっぴり切ないですよね。かえってストレスになっているとしたら、今すぐにでも改善したいところです。
ここでは、実際に多くの飼い主さんがやりがちな犬に伝わっていない間違った愛情表現をご紹介します。皆さんは以下の行為に心当たりありませんか。
1.ギュッと抱きしめる
人間同士の愛情表現としてハグがありますが、犬は抱きしめ合うことは愛情表現であると理解していないことが大半です。むしろ突然ギュッと抱きしめられる行為に、不安を覚える犬が多いと考えられています。
飼い主さんとしては「これだけ大好き!」という愛情表現かもしれませんが、犬には正しく愛情が伝わっていないどころか、ストレスや不安を与えている可能性があるので気をつけましょう。
2.食事中や睡眠中に撫でる
愛犬の食事中や睡眠中の様子を見て、つい「かわいいなぁ」という気持ちから、撫でたり触れたりとちょっかいを出してしまうことはありませんか。
実は、動物にとって本能的に重要な食事や睡眠の最中に触れられる行為は、ストレスの原因になることが多いです。
食事中であれば「とられる!」と本能的に感じてしまい、落ち着いて食事ができなかったり、睡眠中であれば本能的に敵に襲われると勘違いしてしまい、ストレスを感じたり不安感を与えてしまう恐れがあります。
3.常に愛犬と一緒にいようとする
大好きな愛犬に寂しい思いをさせないようにという愛情から、常に一緒にいようとする飼い主さんがいますが、これも間違った愛情表現であると理解しましょう。
常に愛犬と一緒にいると、犬は飼い主がいることを当たり前と感じてしまい、いざ姿が見えなくなると極度の不安に襲われるようになります。これは精神疾患の1つにも該当する『分離不安』を発症している恐れがあります。
また、犬もひとりでのんびり過ごしたいタイミングがあります。飼い主が常に側にいると、しっかり休息取れない原因にもなるので注意しましょう。
4.おやつをたくさん与える
おやつが大好きな犬は多いですが、だからと言っておやつをたくさん与える行為はNGです。おやつをたくさんもらうことで犬たちは嬉しいと感じるでしょうが、次第におやつがもらえることが当たり前になってしまいます。
おやつがもらえなくなると不満を感じたり、「どうして?」と不安になってしまうため正しく愛情が伝わらず、健康を害したりストレスを与える原因になる恐れがあります。
5.長々と話しかける
愛犬に話しかける行動は、愛情を伝える方法として正しいコミュニケーション方法です。ただし長々と話しかけていても、犬は言葉の意味を正しく理解できないため、漠然とした不安や疑問を感じるだけで終わってしまうことも…。
長々と話しかけるのではなく愛犬が聞き取りやすく、なおかつ状況や飼い主の表情と組み合わせて言葉の意味を学習できるよう、短い単語で愛情を伝えることが重要です。
愛犬にきちんと愛情や気持ちを伝えるコツは?
愛犬に正しく愛情を伝えるためには、どのようなコミュニケーションを心がけるべきなのでしょうか。以下のコツを理解した上で、日常的に愛犬とのコミュニケーションに取り入れましょう。
- アイコンタクトを取る
- 笑顔を意識して接する
- 話しかける時は声のトーンを高めに意識する
- かける言葉は聞き取りやすいよう短めに
- たくさん褒める機会を設ける
- 犬が喜ぶ部位を重点的に触れてコミュニケーションを図る
- 犬が休んでいる時はそっと見守る
親しい間柄でのアイコンタクトは、愛情表現の意味合いがあります。まずはアイコンタクトを取りながら優しく声をかけたり、触れたりすることで愛情が明確に伝わりやすいです。
また、遊びやトレーニングを通してたくさん褒める機会を作ることも、愛情表現として適しています。たくさん褒めることで充実感や幸福感、達成感を覚え、飼い主さんに愛されていると実感できるのです。
まとめ
いかがでしたか。犬への愛情表現は、人間の感性だけで動いても正しく伝わっていないことが多くあります。犬の習性を理解した上で、正しく愛情が伝わるようにポイントを押さえてコミュニケーションをとりましょう。