犬が「緊張している時」の表情や仕草
普段落ち着いてのんびりしている犬でも、場合によっては緊張してしまうことがあります。そのようなとき、犬はどのような表情や仕草をしているのでしょうか。
1.ゆっくりと目を細める
犬が緊張している時、ゆっくりと目を細めるような表情や仕草をすることがあります。
見知らぬ人に撫でられている時、見知らぬ犬に警戒している時、慣れない環境に置かれた時など、生理的なことが理由となって緊張やストレス感じ、目を細めることがあります。これは自分の気持ちを落ち着かせるための表情や仕草でもありますし、相手の気持ちを落ち着かせたい時の表情や仕草でもあります。
もしも犬が、ゆっくりと目を細めながら自分の手足やしっぽをしきりに舐めたりカミカミしたりしている時は、強い緊張を感じていると思われます。
愛犬をリラックスさせるコツや緊張させない工夫としては、愛犬の緊張の原因が分かっているのであれば、その対象となる状況を作らない工夫をすることが大事です。
見知らぬ人には撫でてもらわないようにする、苦手な犬との接触をしないようにする、慣れない環境へのお出かけはしない、などです。
また、緊張の原因を今すぐには取り除いてあげることができない状況の場合、体調不良によって嘔吐や下痢をしてしまうことがあります。原因について対策できるようになるまで、注意深くケアしてあげましょう。
2.だんだんと呼吸が荒くなる
犬が緊張している時、呼吸が荒くなるような表情や仕草をすることがあります。
暑くないのにパンティングが激しくなることってありますよね。緊張から興奮したり、副交感神経の働きによって呼吸が早まったり、意外と体力を使ってしまうものなのです。
動物病院の待合室に座っていただけなのに呼吸が荒くなり、帰宅すると水がぶ飲み!ということはないでしょうか。座っているだけでも緊張や興奮によって、運動をしたのと同じくらいエネルギーが失われたのでしょう。
動物病院へ行く時は、なるべく車内や外で待つことがリラックスさせるコツです。待合室での工夫は、クレートやキャリーバッグに入っていてもらうことです。薄暗く狭い場所にいる方が緊張が和らぐと思います。
3.ペロッと舌を出して口の周りを舐める
犬が緊張している時、ペロッと舌を出して口の周りを舐めるような表情や仕草をすることがあります。
緊張やストレスでギュッと締め付けられるような心を少しでも落ち着かせたいと考えています。自分の口の周りではなく、飼い主の手を舐めることで心を落ち着かせようとする犬もいます。
リラックスさせるコツは、飼い主が堂々とした態度で落ち着いて過ごすということです。緊張している犬に飼い主の緊張する気持ちまで伝わってしまうと、さらに緊張が高まってしまいます。
4.しきりにあくびをする
犬が緊張している時、しきりにあくびをするような表情や仕草をすることがあります。
しきりにあくびをする愛犬に「こんな状況で眠くなっちゃったの!?」と驚いたことがあるのではないでしょうか。
しかしこの時の犬は眠いのではなく、緊張している気持ちを落ち着かせるためにあくびをしているのです。あくびをすることで、緊張やストレスが緩和されるのです。
また、緊張している飼い主の気持ちを落ち着かせたい時にも犬がしきりにあくびをすることがあります。
リラックスさせるためのコツは、そのままあくびをさせてあげるということです。犬が自ら緊張を解そうとしているからです。
まとめ
犬が緊張している時の表情や仕草を4つ解説しました。
- ゆっくりと目を細める
- だんだんと呼吸が荒くなる
- ペロッと舌を出して口の周りを舐める
- しきりにあくびをする
犬が緊張している時の表情や仕草は「カーミングシグナル」と言って、自分や相手の気持ちを落ち着かせたい時に見られます。
目を細めて笑う、荒い呼吸をしながら笑う、口の周りを舐めながら笑う、あくびをしながら笑うなどする犬の表情や仕草は「ストレススマイル」と呼ばれています。
読み取りにくいこともあるかと思いますが、表情や仕草から犬が飼い主に伝えたいことを知って、リラックスして過ごせるための工夫をしてあげられるとよいと思います。