犬の健康上の問題が増える年齢は?
一般的に大型犬は5歳頃、中型犬は7歳頃、小型犬は8歳頃からシニア期に入るとされています。シニア期に入ると白い毛が増える、毛艶が悪くなる、睡眠時間が長くなるなど、さまざまな老化のサインが見られるようになります。
さらに心臓病や腎臓病、関節炎など、さまざまな健康上の問題が発生しやすくなる傾向があります。
愛犬の健康を維持するために大事なのは、適切な食事と適度な運動そして定期的な健康診断です。シニア期に入るまでは年に1回、シニア期に入ったら半年に1回の健康診断を受けましょう。
犬の介護が必要になる年齢は?
犬の介護が必要になる年齢は個体によって異なりますが、人間の年齢に換算して70代になる年齢になると介護の必要性が高まってきます。人間の70代に相当するのは、大型犬は10歳、中型犬は12〜13歳、小型犬は14〜15歳です。
しかしこれはあくまでも大体の目安ですので、飼い主は愛犬の健康状態や行動の変化を注意深く観察し、獣医師とも相談しながら介護の必要性を判断する必要があります。
また愛犬に介護が必要になった場合に備えて、シニア期に入った辺りから介護に必要なケアやサポートの準備を進めていくことも大切です。
老犬の飼い主が覚悟しておくべき大変なことは?
愛犬が老犬になるにつれ、飼い主には大変なことが増えてきます。どのようなことが起こりうるのか予め知っておき、心構えをしておくのは大事なことです。以下では、老犬の飼い主が覚悟しておくべき大変なことをご紹介します。
1.日常生活の変化への対応
老犬になると体にさまざまな変化が起こり、歩行や排泄など以前は当たり前にできていたことが困難になることがあります。これは日常生活が変化することを意味します。
そのため老犬の飼い主は、日常生活の変化に対応する覚悟をしておかなければなりません。具体的には、歩行・排泄・食事・寝返りの介助などの対応が必要になる可能性があります。
これらの介助を行うためには、飼い主は時間と労力を割かなければならず、スケジュールの調整が必要になることもあります。
日常生活の変化への対応は飼い主にとって大変なことですが、老犬の生活の質を維持するためには欠かせません。飼い主の覚悟と愛情が老犬の幸せな生活を支える重要な要素となります。
老犬の介助は一人で行うことには限界があります。必ず専門家に相談し、抱え込まないようにしてください。
2.認知症への対応
老犬の飼い主が覚悟すべき大変なことのひとつに、認知症への対応も挙げられます。犬は昔と比べて長生きになり、その分認知症になる犬が増えてきています。
犬の認知症とは、加齢に伴う脳の萎縮や神経細胞の損失などにより、認知機能が低下する病気です。高齢になるほど認知症の発症率は高まります。
犬が認知症を発症すると記憶力や判断力の低下、また夜鳴きや徘徊などさまざまな症状が表れます。夜鳴きや徘徊の症状が出た場合、飼い主は夜中に起こされ睡眠不足になることが少なくありません。
愛犬が認知症になると飼い主の負担は大きくなりますが、愛情と忍耐を持って対応し、愛犬に安心と安全を与えることが大切です。こちらも、介助と同様に一人で行うことは困難です。必ず専門家に相談し、場合によっては短期間だけでも預かってもらうことも考えましょう。
3.出費の増加
老犬の飼い主は、出費が増えることも覚悟する必要があります。もともと犬を飼うには費用がかかりますが、老犬になるとさらに出費が増えると考えておいたほうがいいでしょう。
犬は年齢とともに健康上の問題が増え、それに伴って治療やケアにかかる費用が増える可能性があります。また介護が必要になった場合には、介護用品の購入に費用がかかります。
計画的な経済準備は、愛犬の健康と幸せな老後をサポートする上で重要です。費用がないために必要な治療やケアができないということを避けるために、ペット保険の加入や愛犬の老後に備えた貯蓄をしておくことをおすすめします。
まとめ
個体差はありますが、犬はシニア期に入る頃から健康上の問題が増え始め、大型犬は10歳、中型犬は12〜13歳、小型犬は14〜15歳頃になると介護の必要性が高まってきます。愛犬がシニア期に入った辺りから、愛犬の介護に向けて準備を進めましょう。
愛犬が老犬になると、飼い主には大変なことが増えます。日常生活の変化や認知症への対応、出費の増加を覚悟しておくことが重要です。覚悟だけではなく愛情や忍耐も持って、愛犬の幸せな老後をサポートしていきましょう。