犬が「隙間」のような狭い場所が好きな理由やその心理
広いケージより、狭いクレートでくつろぐのが好き。手足が伸ばせる大きなベッドより、体がぴったり納まる小さなベッドで眠るのが好き。狭いクレートや小さなベッドがなければ、家具の隙間に入りたがる。
愛犬も家族ものびのびと暮らせる広いリビングのある大きな一軒家に憧れる飼い主にとっては、これらのような犬の習性は、なかなか理解しがたいですよね。
なぜ犬は隙間に入りたがり、どうしてわざわざ狭い場所を好むのでしょうか。愛犬が隙間に入りたがることをやめさせたい時の対処法まで一緒に解説します。
1.敵からの攻撃を防がねば!と思っているから
犬が狭い場所が好きな理由は、「敵からの攻撃を防がねば!」と思っているからです。
犬の先祖は、敵の侵入と敵からの攻撃を防ぐために、小さく狭い巣穴を掘って暮らしていました。その頃の名残りで、犬は狭い場所に入りたがることがあります。
やめさせたい時の対処法は、愛犬が暮らす環境を見直すことです。安心して落ち着いて暮らすことができない原因が隠されているかもしれないからです。
快適で清潔な広いケージと大きなベッドが用意されているにも関わらず、隙間に入りたがったり狭い場所で眠ったりする場合、その場所の方が安心できるのだと思います。
ケージやベッドは窓から離れた場所に置いていますでしょうか。窓の近くは外からの刺激を受けやすく、不安を感じやすい犬もいるため、窓から離れた場所に置くようにしてみてください。
2.一番のお気に入りの場所だから♡
犬が狭い場所が好きな理由は、その犬にとって一番のお気に入りの場所だから♡です。
前述したように、犬が狭い場所を好む理由のひとつに「先祖の名残り」がありますが、その習性にぴったりな場所を自ら見つけ、お気に入りの場所としているのでしょう。
愛犬をお迎えした当初めから、そもそもケージやクレートを犬の居場所に置いていないのではないでしょうか。子犬の時は置いていたけど、成犬になってからは家の中を自由にさせているため、ベッドしか用意していないという場合がよくあります。
愛犬専用の「隙間」や「狭い場所」が用意されていないため、家の中にある狭い隙間を見つけ出し、気に入ってしまっているのでしょう。
やめさせたい時の対処法は、愛犬専用の狭い隙間を用意してあげることです。おすすめはクレートやキャリーバッグです。お出かけの時にも利用することができますよね。普段からハウスとして活用してみてください。
3.薄暗くて落ち着けるから
犬が狭い場所が好きな理由は、薄暗くて落ち着けるからです。
犬が自らの手で掘った、小さく狭い巣穴を想像してみてください。薄暗い場所なのではないでしょうか。犬にとって、敵の侵入や攻撃を防ぐことができるほど、落ち着いて過ごせ宇場所なのです。
私たち人間も、電気の明るい光の真下では落ち着いて眠ることができないですよね。真っ暗にしたり、薄暗くしたり、明かりがない方がよく眠れるのではないでしょうか。犬も同じなのです。
やめさせたい時の対処法は、愛犬専用の薄暗くて落ち着ける場所を用意してあげることです。
ケージがあるのであれば、専用カバーで覆ってあげるとよいと思います。クレートがあるのであれば、入り口にタオルをかけて光が入らないようにしてあげるとよいと思います。
まとめ
犬が「隙間」のような狭い場所が好きな理由やその心理を解説しました。
- 敵からの攻撃を防がねば!と思っているから
- 一番のお気に入りの場所だから♡
- 薄暗くて落ち着けるから
犬が隙間に入りたがる時、食欲や体調に問題がなく、元気に過ごしているのであれば大丈夫です。お散歩やごはんの時間になれば自然と出てきてくれます。
ただ、隙間や狭い場所に入ったまま、お散歩やごはんの時間になっても出てこない時は、怪我や病気の可能性もあります。苦しみや痛みに耐えているのかもしれません。
食欲がなく、ごはんも食べずお水も飲まない、嘔吐や下痢をしているなど症状がある時は、すぐに獣医師に相談してくださいね。