犬がクルッと回ってから座る時の心理
愛犬がクルッと回ってから座る様子は、不思議に思いながらも気にせずにスルーすることが多いかもしれません。しかし、少しでも気になる点がある場合は、注意する必要があります。
1.地面を足で踏み固めて整えたい
犬がクルッと回ってから座るのは、地面を足で踏み固めて整えたいからです。
これは、犬が野生であった頃の名残です。巣穴を掘って性格するなど、土の上で過ごすことが多かったため、地面の土を足で踏み固めて整え、座り心地を良くする必要があったのではないかと思います。
クルクルと何度も周り、最後にクルッと勢いよく回って座ることがありますよね。右回りかと思えば、急に左回りに変わることもあります。
気に入らなかったのか、クルッと回った後、座ることなく別の場所に移動することもあります。座る前に足場を踏み固めて整える以前にも、地面の状態を確かめたくてクルッと回るのではないでしょうか。
2.座る場所の安全を確認したい
犬がクルッと回ってから座るのは、座る場所の安全を確認したいからです。
これもまた、犬が野生であった頃の名残です。現代の犬が座る場所の安全は事前に飼い主が確認していると思いますが、野生時代は座る場所にいる害虫を追い払うためにクルッと回ったのではないかと思います。
犬が座ろうとしている場所におもちゃが転がっている時、クルッと回った後で飼い主の顔を見つめることがあります。クルッと回っても追い払うことができなかったため、「そのおもちゃをどかして欲しいんだけど…」と言いたいのではないでしょうか。
3.状況を確認して居心地を良くしたい
犬がクルッと回ってから座るのは、周りの状況やその場所の状態や安全を確認して居心地を良くしたいからです。自分が座る場所を安全で居心地の良い場所にするための行為である、と考えるとよいのではないでしょうか。
あまりにも長い時間クルクル回り続けることもありますが、なかなか思うように確認作業が進まないのでしょう。
このような場合、犬が満足して安心して居心地よく座ることができるまで、そっと見守ってあげるとよいと思います。
4.何だかイライラして落ち着かない
犬が(何だかイライラして落ち着かないんだよな…)と感じている時、クルッと回ってから座ることがあります。
本当は落ち着いて座りたいのですが、何かが邪魔をしてしまっているようです。ストレス・欲求不満・運動不足などが挙げられると思います。
飼い主がチェックすべき注意点は、体ではなく心に問題を抱えているのではないか、という可能性を考えてみることです。クルッと回っている時や座った後の犬の表情からも確認してみてください。
- お留守番ばかりでスキンシップやコミュニケーションが少なかった
- 雨が続いてお散歩にも行けず運動もさせてあげられなかった
- 叱ってばかりで褒めることを忘れていた
愛犬と飼い主との間にある問題が、犬のストレスやイライラの原因になることがあります。クルッと回って座るだけではなく、しっぽを追いかけるような仕草をすることもありますので、注意して見てあげてください。
5.目的なくクルッと回ってしまう
犬がクルッと回ってから座ることには、目的がない場合があります。クルッと回りたいのではなく、ただ座りたいだけなのに、なぜか体が勝手にクルッと回ってしまうのです。
回り方がおかしいなと感じる時、座った後も心地悪そうな時、飼い主がチェックすべき注意点は、認知症の可能性を考えるということです。
認知症の犬の場合、いつも座らない場所でクルッと回ってから座ることがあります。何でそんなところに座ったの?という時は、体が勝手に回ったり、回りつかれたりして座り込んでしまったのかもしれません。
まとめ
犬がクルッと回ってから座る時の心理を5つ解説しました。
- 地面を足で踏み固めて整えたい
- 座る場所の安全を確認したい
- 状況を確認して居心地を良くしたい
- 何だかイライラして落ち着かない
- 目的なくクルッと回ってしまう
犬がクルッと回ってから座るのには、犬としての本能や習性が関係していることがよくあります。
いつもと違う回り方をしている時、犬の表情が暗い時、座りにくそうにしている時は、ストレスや認知症の可能性も疑ってみる必要があると思います。