犬のストレス源とは
犬の生活は、一見自由気ままに見えて、実はストレス源になるものの存在が少なくありません。
例えば散歩ですが、これは運動をすることで犬がリフレッシュできたり喜ぶイベントではあります。しかし一方で、リードにつながれて外を歩くことで「他の犬と会う」「知らないところを歩いて緊張する」というようなストレスになる可能性があります。
また、長時間留守番をさせられた、車に乗せられた、動物病院にいった、というイベントも犬にとってストレスになる可能性があります。他にも、大きな音がした、知らない人に会った、体調が悪いというようなことも、犬にとっては「怖い」と感じたり「嫌だ」と感じたりするものになる可能性もあります。
ストレスを感じた犬は興奮したり、緊張をしたりするでしょう。適度なストレスは心身の発達に必要なものですが、ストレスを溜めすぎるのはいけません。反対に、リラックスする時間も必要となります。
愛犬をリラックスさせるための工夫
では、日々の生活の中でストレスを溜めてしまった愛犬をリラックスさせるためには、飼い主としてどのような工夫をすべきでしょうか。
1.撫でる
触れあいは、犬も人間も、お互いにとって癒し効果が高いと言われています。特に手軽に行えるのが「撫でる」という行為です。
犬や動物を飼っている方は、毎日愛犬(や動物)の体を撫でていることでしょう。動物を撫でるという行為は、撫でている人間側をリラックスさせる効果がありますが、動物側も撫でられることでリラックス効果を得ることができています。
また、同じ「撫でる」行為でも、特にゆっくりと毛流れにそって犬の頭や胸、肩などに触れることは高いリラックス効果をもたらします。わしゃわしゃと乱暴に触るのは、逆に興奮させてしまうので、安心させたい、ゆったりとした気分になってほしいといった場合は避けましょう。
さらに高いリラックス効果をもたらすのが「見つめあう」ことです。犬たちの目を見ながら撫でてあげることで、犬たちはより一層安心してくれることでしょう。
2.嗅覚を刺激する
嗅覚というのはもっとも原始的であり、においの成分は脳に直接作用すると言われています。これを利用したのがアロマテラピーですが、こちらは犬たちにも効果があるといわれています。
植物由来のアロマオイルの香りを嗅いだり、精油としてマッサージして皮膚から浸透させることで、におい成分の効果を発揮させることができます。人間も妊娠時などには使えないオイルがあるので注意が必要なのはご存知かと思います。
犬にとっても濃度や成分などを考慮しないと使用できないものもあります。リラックスさせるつもりが興奮してしまった、ということにもなるので獣医さんに使い方などを相談してからのほうが良いでしょう。
3.音楽を聞かせる
人も好きな音楽を聴いているとリラックスできることがあります。ハードなロックを聴いていると元気になったり、クラシックを聴くとゆったりとした気分になったりといった経験がある方も多いのではないでしょうか。
実は犬も研究によって音楽を聴いていると、座ったり横になったりする時間が増え心拍数がさがってゆったりとした状態になることが分かったのです。
この研究によると、特定の音楽ジャンルでその傾向が強くなるという結果が得られたそうですが、生育環境による好みもあるかもしれません。
飼い主がよく聴く音楽は、飼い主が機嫌がよくなったり一緒にいられる時間が増えたりすることから好きになることもあるかもしれませんね。
まとめ
犬たちも日々、様々なストレスを抱えて生きています。そのすべてを取り除いてあげることはできませんが、より幸せに暮らしてもらうためにリラックスする時間というのは大切です。
運動、食事、適度なふれあい、そして音楽や香りなどといったものを上手に取り入れて、愛犬とゆったりとした気分で生活していきたいものですね。