犬にクリームを使うメリットや効果
犬にハンドクリームを使うか悩むのは、肉球部分だと思います。犬の肉球が乾燥していてガサガサになっていると、ケアした方がいいのではないかと考えることでしょう。
肉球が乾燥していると、ちょっとした刺激によって傷ついて出血してしまったり、大きくひび割れてしまったりすることもあるので、実際注意が必要です。
肉球ケアのためにクリームを使うと、乾燥した肉球に水分や保湿成分を浸透させることができます。適度な水分と油分を持っていれば、肉球がガサガサになってしまったりひび割れたりすることを防げるので、健やかな状態に保てます。
また、クリームを塗ったり浸透させるためにマッサージしたりすることで、肉球部分の血行が促進されて新陳代謝も良くなります。
犬に人間用ハンドクリームを使っていい?
犬の肉球をケアしようと思ったとき、飼い主さんが自分で使っているハンドクリームを使おうと考えることもあるかもしれません。
自分の手肌のケアに使っているものなので、特に問題はないかと考える人も多いと思います。しかし、配合されている成分によっては犬に適さないものも。人間用ハンドクリームを使いたい場合は、その成分を十分確認する必要があります。
犬と人間は体に入ってきた成分に対する反応や分解機能などが異なるので、人間には問題がない成分でも犬にとっては悪影響を及ぼす可能性があるものも少なくありません。
また、犬の場合はクリームを舐め取ってしまうことも考えられます。ハンドクリームは皮膚には塗るものであり、基本的に口に入れることは想定されていないものが多いので、犬の体に何らかの負担をかけてしまうこともあるでしょう。
そのため、犬の肉球ケアに使う保湿クリームは、できるだけ犬用に作られた商品や「犬にも使える」とメーカーが宣伝している商品を選ぶことをおすすめします。
犬にクリームを使用する前にチェックすべきポイント
犬にクリームを使用する場合は、口に入れてしまうことを考えて、食品由来の成分が使われているものなどを選ぶと安心です。犬に使える保湿クリームは、蜜蝋やシアバターなど、口に入っても問題のない保湿成分を使用していることが多くあります。
また、人間用のハンドクリームに含まれていることがある尿素やアルコールが含まれていないことも確認しておきましょう。尿素成分は角化した皮膚を柔らかくする効果がありますが、地面を素足の状態で歩く犬の肉球に使ってしまうと、柔らかくなりすぎて傷がついてしまうこともあるので危険です。
また、犬はアルコールを体内で分解できないので、少量摂取しただけでも中毒症状を起こしてしまう可能性があります。
さらに、香料や着色料などは使われていないことも大切です。犬は香りに敏感で、香料を好まない傾向にあるので、できるだけ保湿や肌を整えるために必要な最低限の成分だけで作られているものを選んでください。
犬の肉球にクリームを使うときの注意点
犬の肉球が乾燥しているとケアしてあげたいと思うかもしれませんが、クリームを使って保湿する場合、いくつか注意しておきたいことがあります。
肉球にクリームを塗るとどうしても歩くときに滑りやすくなり、転倒や関節を痛める危険性があります。クリームを塗るときは、犬がケージの中で寝る直前など部屋の中であまり歩き回らないタイミングを選びましょう。
肉球をマッサージするように、しっかりとなじませて成分を浸透させたあとは、表面を軽く拭き取ってもかまいません。また、油分が多い商品よりもさらっとした質感の乳液タイプの商品を選ぶのもおすすめです。
まとめ
犬の肉球が乾燥することはめずらしいことではありません。地面をそのまま歩いているため、どうしても硬くガサガサになってしまうものです。
もしそのような状態でも、犬がそれほど気にしている様子がなかったり、傷や出血などがある場合ではなかったりする場合は、過度にケアをしなくても問題ないでしょう。
ジステンパーや亜鉛欠乏症などの病気の場合も肉球が硬くなりひび割れてしまうことがあります。ハンドクリームを塗っても改善しない場合は要注意です。
クリームを塗ることだけに固執せず、日頃のスキンシップの一環として、無理のない範囲でマッサージをしながら保湿してあげてくださいね。
また、散歩後に足をごしごしと洗ったり拭いたりすると、肉球へのダメージが強くなってしまうため、日常的なお手入れを優しくおこなってあげることも大切です。