イライラしても良いことはありません
「愛犬のことは目に入れても痛くないほどかわいいし愛おしい。なのに、愛犬の行動がきっかけでイラッとしてしまうことがある…」という飼い主さんは、少なくないかもしれません。
中には、飼い主さんのイライラが愛犬にも伝染してしまい、その場がとても気まずい空気に包まれたなどということもあるかもしれません。犬は飼い主さんの様子から感情を汲み取り、共感する能力を持っているのです。
忙しい日々が続いたり、寝不足だったり、体調が良くなかったりといったことで、ちょっとした愛犬の行動にイライラしてしまうことは、別に恥ずべきことではあリません。その感情をストレートに愛犬にぶつけることなく、上手に対応できればよいのです。
愛犬に対してイライラしてしまう時に考えてほしいこと
愛犬に対してイライラしてしまった時に、まず考えてほしいことや、どう対応すれば良いのかについてご紹介します。
1.まずは気持ちを落ち着ける
ちょっとしたことでイライラしてしまうことは、人間なら誰にでもあることです。そのイライラした気持ちを相手にぶつけてしまわなければよいのです。それは、相手が人間であろうが愛犬であろうが同じです。
愛犬に対してイラッとしてしまった時は、まず気持ちを落ち着けましょう。そのためには、深呼吸をする、目を閉じてゆっくりと10数える、作り笑いをするなどのアンガーコントロールの方法が役に立ちます。気持ちが落ち着いたら、次の段階に進みます。
2.イライラの原因を考える
気持ちが落ち着いたら、イライラした原因を考えましょう。原因は愛犬にあるのか、それともご自身にあるのかを考えるのです。
イラッとした直接のきっかけは、愛犬のいたずらだったり粗相だったり無駄吠えだったりするかもしれません。しかし、必要以上にイライラしてしまった原因は、飼い主さんの側にあるのかもしれません。
体に蓄積された疲労、うまくいかない焦燥感、睡眠不足、体調不良など原因はさまざまでしょう。とにかく原因を突き止められなければ、対処することもできません。
3.適した相談相手を探す
イライラの原因が分かったら、その問題を解決するために相談できる相手がいないかを考えましょう。些細なことに思えても、自分ひとりで抱え込まずに誰かに相談した方が、解決の早道になることが多いでしょう。
身近に相談できる相手がいない場合は、ドッグトレーナーや動物行動学に詳しい獣医師など、専門家に相談することも検討しましょう。
イライラした時ほど冷静な対応を
では、愛犬に対してイライラしてしまう時に鍵となる冷静な対応について解説しましょう。
愛犬に感情をぶつけない
相手が誰であれ、イライラした感情をそのままぶつけるのはよくありません。その場だけでは終わらず、その先もずっとギクシャクとした関係性が続いてしまうこともあるからです。ましてや相手が愛犬の場合、今まで築いてきた信頼の絆が一瞬にして崩れ去るかもしれません。
愛犬が室内を汚したり粗相をしたりしたことでいらついた場合は、気を鎮めた後で冷静にその場の片付けを行いましょう。既にある程度の時間が経過しているでしょうから、愛犬に対して叱ってもしつけとしての意味はありません。
イライラの原因が自分にある場合
ちょっとしたことでイライラすることが続く場合、実は自分自身に問題があることが多いものです。引き金となった愛犬の行動は単なるきっかけでしかなく、根本原因はご自身の疲れや精神的な余裕の無さだったりするのです。その場合、生活内容を見直してみましょう。
単純に思えるでしょうが、規則正しい生活を心がけることは有効です。特に、十分な睡眠時間を確保しましょう。睡眠は疲労を回復させるだけではなく、心に余裕をもたらしてくれます。
イライラの原因が愛犬にある場合
愛犬側に問題がある場合もあります。何度教えてもトイレを覚えてくれない、何をしても夜中に大きな声で吠え続けてしまうなどといった場合です。
こういった場合は、ドッグトレーナーや動物行動学を専門に学んだ獣医師などに相談することを検討しましょう。愛犬に健康上の問題があり、しつけられないのかもしれません。または愛犬との接し方に問題があるのかもしれません。愛犬は標準的な成長過程にあり、飼い主さんの期待が大きすぎるだけなのかもしれません。
特に初めて犬と一緒に暮らし始めた飼い主さんは、パピー教室などに通って愛犬と一緒にトレーニングを受け、犬との好ましいの接し方やしつけ方を学ばれることをおすすめします。
まとめ
愛犬に対して真面目に向き合えば向き合うほど、そして愛犬と1対1の時間が長ければ長くなるほど、イライラすることが増えるかもしれません。
自分の感情に流されることなく、愛犬と良い距離感で接することを心がけましょう。そして、できるだけ相談相手をみつけることをおすすめします。