『穏やかな巨人(ジェントル・ジャイアント)』と称される超大型犬
「穏やかな巨人(ジェントル・ジャイアント」と呼ばれている超大型犬は、大きさの割にはどの犬種も穏やかで笑顔が多い印象ですよね。しかし実際の飼育はかなり大変そうですが、どのような特徴があるのでしょうか。
1.セントバーナード
『アルプスの少女ハイジ』に登場する大きな犬です。白地に茶や黒の模様があり、模様は個体によってかなり変わります。
イメージ通りのんびりした性格で子どもの良い遊び相手になるでしょう。原産国のスイスでは雪山で遭難者を救助する犬として活躍していました。
寒さには強いですが暑さに弱いので、夏には人間が寒いと感じるくらいの冷房が必要です。迎える際は光熱費がかかることは覚悟しておきましょう。
2.グレートピレニーズ
真っ白な長い毛が特徴のシロクマのような犬です。個体によっては茶や黒の模様があります。フランスのピレネー山脈で家畜を守る護衛犬として活躍していました。
山岳地帯で生きられる体質なので寒さには強く、暑さには弱いです。日本の都会で暮らすのは難しく、夏は冷房が欠かせません。郊外や山の別荘地などが向いています。
3.ニューファンドランド
黒や茶の毛色が特徴の熊のような超大型犬です。カナダのニューファンドランド島で漁師の荷物を運ぶ犬、水難救助犬として活躍していました。
力持ちで冷たい海を泳いでも耐えられる分厚い被毛を持っています。寒さに強く暑さに弱いので、日本で暮らすには寒冷地で広い家が向いています。
4.グレートデン
世界一体高が高い犬とギネス認定されたこともあり、大きい個体は二本足で立つと約170㎝ある犬です。短毛で長い脚に引き締まった体を持つ馬のような体系をしています。
ドイツ原産でイノシシ狩猟犬や護衛犬として活躍していました。見た目は怖いですが落ち着いて優しい性格です。
しかし運動量はたくさん必要なので、毎日1時間以上は散歩させてあげましょう。
5.アイリッシュウルフハウンド
グレートデンと同じ体高が高い超大型犬です。長い脚に引き締まった体、毛色はグレーや黒などで、ウェーブのかかった毛質が特徴です。
寒さが厳しい原産地のアイルランドの気候に耐えられる体質です。狼や鹿などの大型の動物の狩猟、家畜を守る護衛犬として活躍してきました。
こちらも俊敏でかなりの運動量を必要とする犬種なので、毎日1時間以上は散歩させてあげましょう。
超大型犬を迎える際の注意点
超大型犬はやはり力が強く、犬に悪気はなくても遊ぼうとしただけで人をケガさせてしまうということは珍しくありません。高齢者や子どもは特に注意が必要です。
そのため、問題を起こす前から訓練士の指導を受ける飼い主さんが多いです。子犬時代は他の犬と同じく活発なので体力が必要になってきます。
優しい性格と言われている犬でもかつては護衛犬などに使われていた歴史があり、全く攻撃性がないわけではありません。
レトリーバーなどの大型犬も大変ですが、超大型犬はイタズラもヘビー級です。飼い主には家を荒らされても受け入れる広い心も必要です。
まとめ
超大型犬を迎える前には飼育スペースがあるか、抜け毛やよだれで汚れても管理ができるか、食費・医療費・光熱費などは支払えるか、充分な運動をさせられるかよく考えなくてはいけません。
大型犬は成犬になるのが遅い上、寿命が短い犬種がほとんどです。10歳未満で亡くなってしまう犬は珍しくないので、小型・中型犬より一緒にいられる時間は短いです。
飼い主さんは短くてもたくさん遊んで濃い犬生を送らせてあげてください。