「犬が嫌いな言葉」とは
犬は大体2~3歳程度の知能があり、飼い主さんのよく使う単語は完全とはいかないまでも、ある程度理解できていると言われています。
「どうせうちの子にはわからないだろう」と思っていても、愛犬を傷つけたり、ストレスを与えてしまう言葉を無意識に言ってしまっているかもしれません。
今回は「犬が嫌いな言葉」についてご紹介します。ぜひご自身の言葉で愛犬を傷つけていないか、今のうちに確認しておきましょう。
1.「お風呂」「病院」など、愛犬が苦手なことに関する言葉
「前に飼い主さんが『病院』と言っていたら痛い思いをした」「『お風呂』と言われた後にお湯をかけられて嫌だった」など、犬が苦手なできごとと、それをあらわす言葉が犬の中で結びついてしまい、その言葉まで嫌がるようになることがあります。
「これからお風呂だよ」「今日は病院に行くからね」など、ついついこれからの行動や予定について愛犬に語りかけている方も多いはず。
「シャンプー」や「お医者さん」「注射」など特定の言葉を聞くとケージや家具の隙間に逃げ込んでしまうようなら、愛犬はその言葉を覚えてしまっているのかもしれませんね。
犬にあまりストレスを与えないためにも、苦手なことに関するワードは隠語を使うなどしてみるのもいいかもしれません。
2.「なんでできないの?」などの否定する言葉
トイレの粗相や、しつけのトレーニングに失敗したときなどに、「なんでできないの?」「やっぱりだめね」のような否定的な言葉をかけていませんか。
犬はこの言葉そのものの意味を人間のように理解はできなくとも、飼い主さんの声のトーンやニュアンスから、自分の失敗を責められていることはわかるようです。
犬自身自分の失敗を自覚していることも多く、このような言葉をかけられると、その物事に苦手意識ができたり、自信を喪失してしまったりすることもあります。そのため、このような犬の心を傷つけてしまう否定的な言葉は、犬に対して言わないようにしましょう。
3.「邪魔!」「あっちに行って!」などの一緒にいることを否定する言葉
「邪魔」「あっちいって」「こっちにこないで」など、犬が飼い主さんと一緒にいることを否定するような言葉も、言うべきではない犬の嫌いな言葉です。
たいていこのような言葉を使うときは、飼い主さん自身にも余裕がなく、面倒くさそうだったり、冷たい態度をとったりしてしまいがちです。
飼い主さんからの言葉とそのような態度を敏感に読み取った犬は「嫌われてしまった」「飼い主さんは自分とは一緒にいたくないみたい」「自分はどうでもいい存在なんだ」と受け取ってしまいます。犬の心を深く傷つけるだけでなく、飼い主さんと犬との信頼関係にヒビが入ってしまいかねません。
ただ飼い主さんも人間ですから、忙しい、あるいは疲れていてどうしても愛犬の相手ができないこともありますよね。そのようなときは「ごめん、今は無理なの」「ちょっと待っててね」とやさしく声がけするようにしてみてください。
犬にかけるべき言葉とは?
犬もネガティブな言葉より、ポジティブな言葉をかけられる方がうれしく、幸せを感じられます。
「大好き」「すごいね」「上手」「可愛い」「いい子だね」など短くて犬が聞き取りやすく、意味を理解しやすいポジティブワードを言ってあげましょう。このとき、声のトーンは高めで明るく笑顔で言うことを意識してみてください。
また現在は、できないことを責めたり罰を与えたりするのではなく、いいことができたり、悪いことをやめられたときに褒めて正しい行動を覚えさせていく方法をとられる方が多いです。ポジティブワードをしつけのトレーニングに取り入れてみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は犬に言うべきではない犬が嫌いな言葉と、犬を幸せにするためにかけるべき言葉をご紹介しました。
人間のように完全には理解できないまでも、犬は態度やニュアンス、これまでの飼い主さんの行動などから学習して、よく使う言葉のおおまかな意味はわかってしまいます。
無意識に犬が嫌いな言葉を発してしまわないように、普段から愛犬にかける言葉には十分注意しましょう。