1.恐怖や不安を感じている
犬がソファの下のように狭い場所に潜っているときは、恐怖や不安を感じることがあって、逃げるために姿を隠している可能性があります。
雷や花火のような大きい音がしたり地震が起きたりしたときに恐怖を感じたり、何かに驚いたりしたときに、身を守るために狭い場所に隠れるというのは動物の本能としてごく自然な行動です。
このような場合は、恐怖や不安を感じる要因がおさまったりなくなったりした時点で、自然に出てくることが多いと思います。
ただし、いつまでもソファの下から出てこようとしない場合は、飼い主さんが優しく呼びかけるなどして寄り添って安心させてあげてください。
2.狭い場所が好き、安心する
犬は元々、まわりを囲まれているような狭い場所を好む傾向があります。これは多くの動物に見られることでもありますが、自分の身に危険が及ばないようにするために壁などで囲まれた場所で休憩したり眠ったりするのです。
そのため、特に明確な理由や要因がなくても、ソファの下や部屋の角など一見「窮屈なんじゃない?」と思うような狭い場所を好んで選ぶことはめずらしくありません。
ソファの下にいるときに怯えた様子やいつもと異なる様子が見られず、呼べばすぐに来るような状態であれば、そのまま放っておいても問題ないでしょう。
3.飼い主さんにかまって欲しい
犬がソファの下に入っていると、「どうしたんだろう?」と思って呼び寄せたり、抱き上げて別の場所に移動させたりする飼い主さんもいると思います。
そうした対応をくり返していると、犬は「ソファの下に潜るとかまってもらえるんだ」という学習をすることがあります。犬は、自分が望むことを叶えるために何をすればいいか、ということをよく考えていて、実際に希望が叶えられたときの条件などをすぐに学習します。
ソファの下に潜っているときに、身を守るように縮こまったり怯えたりしている様子はなく、どちらかというと飼い主さんのことを期待を込めた視線で見つめている場合はこのような心理でいることが考えられます。
ソファの下に潜ることをやめて欲しい場合は、そうしているときに犬に目を向けたり声掛けをしたりするのはNGです。あえて無視をすることで「ソファの下に入ってもかまってもらえない」ということを学習させましょう。
4.体調が悪くてかまわれたくない
犬を含めた動物は、体に痛みや違和感を感じているときに静かな場所で休むという行動をとります。人間のように積極的な治療をおこなうという選択肢を知らない動物は、ただひたすら休息を取って回復しようとするのです。
そのため、犬が体調不良に陥っていて、誰からも構われたくないと思っているときに、ソファの下のように誰からも触れられないような場所で休むこともあります。
このような場合には、体を小さく丸めていたり、呼びかけへの反応が鈍かったりします。少し様子を見ても変わらないようであれば、全身のチェックをしたうえで動物病院を受診して相談するようにしましょう。
まとめ
犬がソファの下に潜るのはめずらしいことではありません。犬は狭い場所を好む傾向もあるため、それほど心配する必要のない行動ですが、隠れているときに怯えた様子や体調が悪そうな様子を見せるときは注意が必要です。
いずれにしても無理に引っ張り出すことはせず、犬が自然に出てくるのを待ったり声掛けをして、さりげなく誘導してあげましょう。