「愛犬との良好な関係」に必要なこととは
愛犬との良好な関係は、犬の飼い主であれば誰しもが続けていきたいものです。
では、そのためには飼い主として何が必要なのでしょうか。
1.犬の本能的な行動であると理解すること
愛犬との良好な関係に必要なことは、犬の本能的な行動であると理解することです。
お散歩中、こんなことはありませんか?
- 草むらの中に顔を突っ込んでニオイを嗅ぐ
- ドッグランでニオイを嗅いで回るばかりで遊ぼうとしない
- 道端に落ちている他犬のうんちのニオイを嗅ぐ
- おしっこがかけられた電柱のニオイを嗅ぐ
さすがに汚物のニオイを嗅ごうとした時は「やめなさい!」「汚いでしょう!」と叱ったことがあるかもしれません。
犬には汚いという概念がなく、汚物でもニオイを嗅いでしまうことがあります。他犬の排泄物によって、愛犬が感染症にかかってしまう恐れがあるため、十分な注意が必要です。
これらの行動は犬の本能的な行動です。ニオイを嗅ぐことで情報を得たり、安全を確かめたり、犬にとっては、生きていく上で必要不可欠なことです。
外に出てニオイを嗅ぐことを過度に制限されてしまうと、犬は強いストレスを感じます。本能的な欲求が満たされず、吠える・噛む・攻撃的になるなど、問題行動の原因にもなることがあります。
愛犬との良好な関係を築くために飼い主がすべき配慮は、ニオイを嗅ぐという行為が犬の本能的な行動であるということを理解し、制限し過ぎないということです。
犬が安全に思う存分ニオイを嗅ぐことができるよう、安全な環境を選んでお散歩するとよいと思います。
2.留守番は退屈と不安との闘いであると理解すること
愛犬との良好な関係に必要なことは、留守番は退屈と不安との闘いであると理解することです。
なぜあんなに大興奮で帰宅した飼い主のことを出迎えてくれるのでしょう。退屈や不安から解放されたことによる喜びからなのではないでしょうか。
室内でトイレをすることができない犬であれば、「やっと散歩(排泄)に行ける!」という気持ちもあると思います。長時間の留守番であれば、お腹も空かせていると思います。
愛犬との良好な関係を築くために飼い主がすべき配慮は、『留守番は愛犬にとって退屈と不安との闘いであると理解すること』、そして『できる限り愛犬の留守番の時間を短くしてあげること』です。
留守番の時間は、最大でも6時間~8時間を目安にすると、お留守番中の犬の心身的な苦痛を少なくしてあげることができる、とされています。
また、留守番中の退屈を和らげる環境づくりでは、おやつが飛び出すペットカメラを活用するのがおすすめです。
不安を和らげるための環境づくりでは、ケージやベッドを窓から離れた場所に置き、外から受ける刺激を減らしてあげることが必要だと思います。
3.むやみに叱らないこと
愛犬との良好な関係に必要なことは、むやみに叱らないことです。
トイレを失敗したら叱るべきか。いいえ、叱らなくても大丈夫です。シートからはみ出してしまっていたのであれば、少し大きめのシートに変えたり、複数枚のシートを敷き詰めたり工夫してみてください。
これが飼い主としてすべき配慮であり、トイレを失敗させないための環境づくりです。
物を噛んで破壊したら叱るべきか。いいえ、叱らなくても大丈夫です。歯の生え変わりの時期で口の中がムズムズしているのかもしれません。口の中に不快感や痛みがあるのかもしれません。
子犬は乳歯から永久歯への生え変わりの時期、どうしても物を噛みたくなってしまいます。噛んで遊ぶことができるおもちゃやガムを与えるとよいと思います。
成犬になっても物を噛んで破壊することがやめられない場合の飼い主がすべき配慮は、口の中の健康チェックです。歯石や口臭が気になっているのではありませんか?定期的な歯科検診を受けましょう。
まとめ
愛犬との良好な関係に必要なことを3つ解説しました。
- 犬の本能的な行動であると理解すること
- お留守番は退屈と不安との闘いであると理解すること
- むやみに叱らないこと
どうしてそんなことをするのかと、感情的になったりイライラしたりしてしまうこともあると思います。
そんな時は、その行為や行動の意味を理解することから始めなければなりません。人間には理解できないことも、犬にとっては大切な行為や行動であることがあります。
飼い主と愛犬が良好な関係を築くためには、言葉を話すことができない犬の本能や習性をよく知って、理解することが配慮だと思います。
本能や習性による困り事や悩み事があれば、まずはなるべくさせないための環境づくりを考えてみましょう。