1.適切なコミュニケーションをとること
犬が信頼している飼い主さんになでてもらったり、遊んでもらったりすることが大好きです。そうしてもらうことで、幸福感を感じて満たされた気持ちになるでしょう。つまり、十分にスキンシップをとることで、愛されていることを実感するのです。
ただし、犬が寝ているときや食事をしているときでもかまわず触ったり、疲れているときに無理に散歩に連れ出したりといったことは当然NGです。たくさん触ったり遊んだりすればいいというわけではなく、犬の気持ちに沿ったコミュニケーションが必要なのです。
適切な距離感や接し方は、その犬によって異なります。コミュニケーションをとっているときに、愛犬の反応をしっかりと確認してみてください。
2.愛犬にとって頼れる飼い主になること
犬は、群れ社会で生きていたオオカミなどの野生動物を祖先に持つ動物です。そのため、信頼できる仲間や家族と一緒に生活することや、頼れるリーダーがいることに安心感を覚えます。
家庭犬の場合は、そのような本能はやや薄れているとはいえ、やはり仲間やリーダーに対して信頼をおく習性は残っていると考えられています。
家庭の中では飼い主さんが頼れるリーダーになることで、犬は必要以上に不安やストレスを感じることなくいられます。何か困ったことや怖いと感じたことがあっても、飼い主さんを頼れる存在だと感じていれば、周囲に対して攻撃的になったり反対に萎縮したりすることもないでしょう。
3.犬としての本能や習性を理解すること
愛犬に本当に幸せな生活を送ってもらいたいなら、犬本来の本能や習性についての理解も深めていきましょう。
犬を家族として大切にしている人の中にも、実は犬にとってはあまりよくない生活をさせてしまっているという人も少なくありません。人間にとって楽しいことやうれしいことも、犬にとってはストレスを感じたり体に負担をかけたりしてしまうこともあるのです。
愛犬の犬種や性格に適した接し方やお世話はどのようなものなのかを、しっかりと理解することは、愛犬の幸せにつながります。犬という動物にとって、どのような生活が快適なのか、ぜひ学んでみてください。
4.最期まで飼い続けること
犬にとっての最大の不幸は、やはり飼い主さんから「捨てられる」ことだと思います。
愛犬のことを大切に思っている人からすれば信じられないかもしれませんが、残念なことに日本では多くの犬が飼い主による飼育放棄をされているのです。
その理由は「引っ越し」「家族の病気」「飼い主の高齢化」をはじめ、「飽きた」「思ったよりも大きくなった」「介護が大変」など様々なものがあります。どれも愛犬を手放す理由にはならず、許しがたいものばかりですが、現実には多くの犬がこうした理由にもならない理由で捨てられています。
信頼していた飼い主さんと突然離れること、最悪の場合殺処分されることは、犬にとって本当につらいことだと思います。
そのため、愛犬を幸せにするうえで最も大切なことは、最期のときまで責任を持って飼い続けることでしょう。それは、当たり前のことと思う人が多いと思いますが、決してそうではないということも覚えておいてください。
まとめ
犬が幸せな一生を送るために必要なことを紹介してきましたが、これは簡単なことのようでもありむずかしいことでもあるといえるでしょう。
犬の寿命はどんどん伸びていて、15年以上生きる犬もめずらしくありません。そうした長い時間の中で、飼い主さんのライフスタイルも変化が起こるため、愛犬を思う意識がつい薄れてしまうこともあると思います。
しかし、犬にとって頼れる存在は飼い主さんしかいません。犬の一生が幸せなものになるかどうかは、飼い主さん次第といっても過言ではないのです。この機会に、愛犬にとっての幸せとは何なのかをぜひ考えてみてくださいね。