飼い主の帰宅を喜ぶ犬
犬と一緒に暮らしていても、飼い主は仕事や買い物、学校などでどうしても家を空けることがあります。その際、犬は家で留守番をすることになります。
その留守番の後、飼い主が帰宅すると大喜びで迎える犬はどれほどいるのでしょうか。
犬の飼い主によると、そのほとんどの方が「愛犬は大喜びで出迎えてくれる」と答えるのではないかと思います。これは室内飼育の犬に限らず、玄関先や庭などで飼育されている犬もほぼ同様でしょう。
玄関で待ち構えていてくれたり、窓からのぞいていたり、ドアが開いた瞬間に飼い主めがけて猛ダッシュでお出迎えしてくれたり…。犬は飼い主の帰宅に対して体いっぱいでその喜びを表現してくれます。これは一体なぜなのでしょうか。
愛犬が飼い主の帰宅に大喜びする理由
ではここからは、愛犬が飼い主の帰宅に大喜びする理由について解説いたします。
1.安心するから
留守番中、犬は自分の寝床であるハウスやケージなどに入っていたり、窓から外を眺めていたりと、恐らく自分が心地よく過ごせる場所で楽しく待っているだろう、と飼い主側は想像しているかもしれません。
しかし、普段は家族と一緒に楽しく過ごしている場所でも、そこに誰もいなくなって自分ひとりになってしまうと、人間である私たちでさえも少々心細くなることもあります。
犬であればなおさらです。待っていれば帰ってくるということを理解していても一人で留守番をするのは心細く、不安を感じていることでしょう。
そのため、飼い主という頼れる家族が帰宅することで不安が一気に解消して安心できることで、それまで張りつめていた気持ちがはじけて興奮してしまうのです。
2.ご褒美がほしいから
飼い主さんは帰宅した際、留守番を頑張った犬に対して「いい子だったね」と褒めていませんか。あるいは「いい子だったね」という意味で、おやつをあげている方も多いのではないでしょうか。
犬は留守番はつまらないものの、飼い主が帰宅して褒めてくれたりおやつをくれたりという「ご褒美」があることを知っています。そのため「帰宅」=「ご褒美」を結び付けて覚えていて、飼い主が帰宅すると褒めてもらえると思って大喜びする場合があります。
3.散歩に行けるから
こちらも上記のご褒美に近いものでしょう。飼い主さんの生活パターンのなかで、犬の散歩が外出後に設定されている場合は犬にとって「帰宅」=「散歩」となります。特に散歩の最中に排泄をするようになっている犬の場合、留守番の間に排泄も我慢していたので余計に大はしゃぎしてしまうこともあるようです。
飼い主の帰宅時に大喜びする愛犬に行うべきケア
上記のような理由で、犬は飼い主の帰宅を大喜びして迎えます。愛犬が喜んでいる姿を見るのは飼い主としてもうれしいものですが、一緒になって大騒ぎしてあまりに興奮させすぎることには注意が必要です。
犬は飼い主が騒ぎ立てていることに対して「こんなに大騒ぎをするなんて大変なことだ」と認識し、留守番の最中に不要なほどの緊張をしてしまうことにつながります。またこのストレス状態が高まりすぎると、飼い主が不在になることに極度の不安を感じてしまい、「分離不安」の状態になることも。
帰宅直後は、構ってあげたい気持ちや再会の喜びを表現することを少し控え、犬の興奮状態を落ち着かせることに重点を置いてみましょう。
「興奮している間は構わない」「声をかけない」「落ち着いたら座らせて褒める」ということを繰り返すと、犬も徐々に、飼い主の帰宅を平常心で迎えられるようになっていきます。
まとめ
犬が喜ぶと飼い主もうれしくなってしまうものです。精一杯再会の喜びを表してくれる犬に応えてあげたいところですよね。
しかし、興奮状態を続けることは、犬にとってもその後のストレスにつながることも。
犬が大興奮している場合は、なるべく早く落ち着かせてあげられるよう、飼い主側も落ち着いて行動をするようにしましょうね。