犬を車に乗せると『ソワソワする』のはなぜ?落ち着かない理由4つと克服方法

犬を車に乗せると『ソワソワする』のはなぜ?落ち着かない理由4つと克服方法

車が苦手な人がいるのと同じように、車が苦手な犬もいます。そんな中には、車に乗せるとなぜかソワソワして、落ち着かなくなるという犬も少なくありません。普段はとても落ち着いている犬なのに、なぜ車に乗せただけで、落ち着かなくなってしまうのでしょうか。その理由を知り、克服方法について考えてみましょう。

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車は犬にとって居心地の良い場所ではありません

愛犬と楽しむアウトドア

普段はとても落ち着いているのに、車に乗せると何故かソワソワしてしまい、落ち着かなくなるという犬がいます。車の中は狭く、空気はこもっていていつもとは異なるニオイもします。体質にもよりますが、車酔いをする犬も決して少なくはありません。

つまり車の中は、普段犬が暮らしている環境とはかけ離れた異空間であり、あまり居心地の良い場所だとはいえないのです。そう考えれば、車に乗ると落ち着かなくなってしまう犬の気持ちも、少しは理解できそうです。

しかし、通院などの日常的な移動手段はもちろん、休暇を利用した愛犬との旅行やアウトドアなどを楽しみたいご家庭では、車が現実的な交通手段となるでしょう。

そこで、犬が車に乗ると落ち着かなくなる理由とそれを克服する方法について、きちんと理解しておくことをおすすめします。

犬を車に乗せるとソワソワして落ち着かない理由

車内で少し不安そうな犬

では、犬が車の中でソワソワして落ち着かない理由について解説します。

1.揺れ

車を走らせることで生じる車体の揺れやエンジンの振動は、犬の内耳にある三半規管や前庭を強く刺激します。三半規管は体の左右水平回転や垂直回転の速さを感知し、前庭は体の傾きを感知する、正常な姿勢を保つためにとても重要な役割を果たす器官です。

車体の揺れやエンジンの振動は犬が普段感じることのない刺激なので、これが原因で車酔いを起こす犬も多いのです。

車酔いの初期症状は、ソワソワとして落ち着きがなくなるというものです。車に乗ると落ち着かなくなる理由には、車酔いが強く疑われます。

2.ニオイ

車の中では、ガソリンや車載用芳香剤のニオイ、場合によっては煙草や車内で食べた食品のニオイなど、実にさまざまなニオイが混ざり合い、狭い空間でなんともいえない独特なニオイが作り出されます。

このニオイは車酔いを引き起こす強い要因にもなりますし、そうでなくても普段とは全く異なるニオイに、不安を覚える犬も少なくありません。

3.目まぐるしく変わる風景

車に乗っていると、自分自身は動いていませんが、窓から見える風景が目まぐるしく移り変わっていきます。このように揺れから受け取る体感と窓から見える視覚情報がかけ離れているために、車酔いが引き起こされることがあります。

また、目まぐるしく移り変わっていく窓から見える景色に、愛犬が単純に興奮してしまうということもあるでしょう。

4.嫌な経験

飼い主さんのライフスタイルによっては、愛犬を車に乗せる目的の大半が動物病院への通院という場合もあります。動物病院もまた、薬や消毒のニオイがし、白衣を着た獣医師や看護師から注射をされたり体を押さえつけられたりといった、嫌な経験が繰り返される場所です。

これでは、犬は「車に乗ると怖い場所、嫌な場所に連れて行かれる」と学習してしまいます。そのため、目的地に着いた後に待ち受けているであろう嫌なことを予想して、ソワソワしてしまうこともあるのです。

車が苦手な犬を克服させる方法

犬専用の居場所に固定される犬

ではここからは、車に乗っても犬がソワソワしないようにさせる方法について解説します。

落ち着ける居場所を作る

基本的な対策として、乗車時に愛犬が落ち着ける居場所を作りましょう。乗車時はクレートに入ってもらうことで落ち着くことが多いです。窓から身を乗り出したり飛び出したりする事故を防ぐためにも、クレートに入ってもらうことには大きな意味があります。

クレート以外にも、さまざまな犬用カー用品が市販されています。適した道具をみつけて、愛犬が落ち着ける安全な居場所を車内に確保しましょう。

窓外の景色をシャットアウトする

窓の外の景色に興奮しているようであれば、愛犬を入れたクレートを布などで覆い、視覚情報を遮ってあげると良いでしょう。

車内のニオイ対策

車内は禁煙にし、芳香剤は無臭のものを選びましょう。ドライブ中はこまめに換気をし、新鮮な空気を取り込むことが大切です。ただし万が一の場合を考え、クレートに入っていても、窓の開け方には十分な注意を払ってください。

車酔いの軽減策

乗車前や乗車中に、車酔いを軽減させるための対策を行いましょう。乗車前の食事は出発の2時間前を目安に少なめの量にしておきます。空腹も車酔いを誘引するため、少なめの量を食べさせるという点が大切です。

出かける前に散歩や運動をさせて疲れさせ、乗車中に眠るように仕向けるのも良いでしょう。事前に動物病院で車止めの薬を処方してもらい、飲ませておくことで症状を抑えることもできます。

乗車中は運転テクニックやルートの選択により、余計な揺れが発生しないように心がけましょう。愛犬の体が不安定になったり踏ん張ったりしなくても済むように、できるだけ体のサイズにジャストフィットしたクレートを利用し、足元に固定させておくのがおすすめです。

また、ドライブ中は30分〜1時間に1回程度の頻度で休憩を取り、できるだけ車から降ろして安全な場所を散歩させるようにしましょう。ドッグランが併設されているサービスエリアの利用を、ドライブ計画に織り込んでおくのもおすすめです。

過去の嫌な経験を払拭する

車に乗ると楽しいことがあると認識してもらえるように、普段から近場の公園やドッグランに行くなど、楽しい目的でのドライブ経験を増やしましょう。

まとめ

車内でソワソワする犬

車に乗ると犬がソワソワして落ち着かなくなるのには、いくつかの理由があります。落ち着かない状況は、愛犬にとって好ましい環境とは言えません。

理由を見極め、原因を取り除いたり受ける影響を最小限に抑えたりするための工夫をし、愛犬に楽しく快適なドライブ環境を提供しましょう。

犬が車内でソワソワしてしまう理由はひとつだけとは限りません。それぞれの理由に対してしっかりと対処することが大切です。

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