犬が『自分の足を噛む』原因4つ
リビングで寛いでいる時や寝る前など、愛犬が自分の足を噛んでいることはありませんか?
「噛んじゃダメだよ」と言っても犬は噛むのをやめようとしませんし、するどい歯で手足を噛んでいる姿を見ると心配になりますよね。
なぜ犬は自分自身の足を噛んでしまうのでしょうか。考えられる原因をご紹介します。
1.痒みや痛みがある
犬が自分の足を噛んでいる時は、足に痒みや痛みがあることが考えられます。痒み・痛みが起きる原因はケガや皮膚の炎症などです。
ケガや炎症は犬が噛むことで症状が悪化してしまい、余計に犬が噛んで出血する恐れもあります。症状が軽いうちに治療することが大切です。
2.ストレス
ケガや炎症は見られないのに、犬が1日中足を噛んでいるのはストレスが原因の可能性が高いです。
犬はストレスがたまると「常同行動」と呼ばれる意味のない行動を繰り返し行うようになります。足を噛み続けるのも常同行動の一つの場合があります。
犬がストレスを感じる原因は主に次のようなものがあります。
- 運動不足
- 飼い主とのコミュニケーション不足
- 環境の変化
- 騒音
犬のストレスは飼い主が放置すると悪化し、場合によっては強迫性障害や常同障害と呼ばれる病気になってしまうことがありますので注意が必要です。
3.暇つぶし
犬は自分の足を暇つぶしで噛むことがあります。
寝る前や家でリラックスしている時など、なんとなく目の前にある前足を噛んでいるだけなのでしょう。噛んでいる時間が短く、皮膚が赤くなったりしていなければ問題ありません。
4.痺れがある
犬が自分の足を噛んでいる場合、足に痺れが起きている可能性があります。
足に痺れがあると犬は違和感を覚えますし、足を自分の体の一部だと認識できないことがあるため噛んでしまうのです。
犬の足が痺れている場合は主に次の病気の疑いがあります。
- 椎間板ヘルニア
- 血栓塞栓症
- 馬尾症候群
犬の足の痺れは、人間が正座をした後のように長時間同じ姿勢をした後にも起こりますので、噛むのをすぐにやめる、歩行に問題がない時は心配いらないでしょう。
血栓塞栓症は血管内に血栓がつまり血流が途絶えてしまう病気です。例えば肢に起こった場合は激痛から始まり、やがて痺れたようになり感覚がなくなってしまいます。血流が途絶えてしまうことで壊死を起こし、命にかかわることがあります。様子を見ずに、急いで受診しなければならない病気です。
愛犬が自分の足を噛んでいる時の対処法
愛犬が自分の足を噛んでいる時は、まずは足にケガや異物が刺さるなどの異常がないか確認してください。痺れていないかや、皮膚に炎症がないかもチェックしてくださいね。
もし異常がある場合は動物病院で獣医に相談しましょう。皮膚の炎症は悪化しやすいため、早めに適切な治療を受けることが肝心です。
足そのものに異常がない場合はストレスが原因の可能性が高いため、犬との接し方や飼育環境の見直しが必要です。質の良い散歩をしたり、コミュニケーションをたくさん取るようにすればストレスは軽減されるはず。犬が落ち着いていられる環境を提供することも大切です。
物理的に犬が足を噛まないようにするために「エリザベスカラー」を使用する方法もあります。ただし、エリザベスカラーはケガや皮膚炎の治療には有効ですが、ストレスが原因の場合は逆効果になることもあるので注意しましょう。
また、犬が足を噛むからと言って叱るのはNGです。犬にとっては意味のある行動なので、噛む原因を取り除くようにしてあげてください。
まとめ
愛犬が自分の足を噛んでいる時は、なぜ噛んでいるのか理由を考えてみてください。
ケガや痺れが原因なら治療を受ける必要がありますし、ストレスが原因なら飼い方を見直さなくてはいけません。
噛む行動は癖になりやすく、皮膚炎の原因にもなります。そのため、早めに改善できるよう飼い主が適切に対処するようにしましょう。