犬は「ニオイ」から多くの情報を得ている
犬にとって嗅覚は、私たち人間が目で物を見て確認するのと同じくらい重要な五感です。犬は「ニオイ」からとても多くの情報を得ています。もちろん皆さんご存知のように、犬の五感の中で最も優れているのも嗅覚になります。
犬がニオイを嗅ぐことは確認するだけでなく、好奇心を満たすことも出来るため遊びのひとつでもあり、ごく一般的な行動です。部屋中のニオイを嗅いでいる時も、ワクワクしながら好奇心を満たしていることもあるかもしれません。
ただ、まったく何の理由もなくニオイを嗅いでいるのではなく、「気になるニオイ」があるからこそ、過ごし慣れた部屋の中でもニオイを嗅ぎまわっているはず。
なかにはストレスが理由になっていたり、ニオイを嗅ぎまわること自体が異常行動になっているケースもあります。愛犬が部屋中のニオイを嗅ぐ理由を探っていきましょう。
探検?パトロール?犬が部屋中のニオイを嗅ぐ理由3選!
1.お腹が空いている
犬はお腹が空いている時に、食べ物を探して部屋中クンクンとニオイを嗅ぎまわることがあります。いつも食べている自分自身のオヤツやご飯のニオイ、または飼い主さんが食べている物のニオイがどこからするのか探しているのかもしれません。
もし本当に食べ物が落ちていたら食べてしまうことも多々あるので、床の上に食べ物が落ちていないよう注意しましょう。しっかりとお掃除をして誤飲、誤食を防いであげましょう。
2.トイレを探している時
まだトイレの場所をしっかりと覚えていないトイレトレーニング中の犬は、ウンチやオシッコがしたくなった時に、部屋中のニオイを嗅いでトイレの場所を探します。
ソワソワした素振りで部屋中のニオイを嗅いでいる時は、「トイレがしたい!」という愛犬からのサインです。
トイレトレーニング中の犬は、どうしても色んな場所で粗相してしまいますよね。ニオイでトイレの場所を見つけ出す犬にとって、失敗した場所に排泄したニオイが残っていると、「トイレここかな?」と戸惑ってしまいます。
トイレを失敗してしまった場所はニオイが残らないよう、しっかいとお掃除しておきましょう。愛犬がソワソワしながらクンクンし始めたら、トイレの場所まで誘導してあげましょうね。
3.縄張り意識
犬は本来、縄張り意識の強い生き物です。自身の縄張りを主張し、しっかりと守ることで安心感を得たいのです。これは犬が持つ当たり前の習性のひとつになります。
この縄張り意識の強さが、部屋中のニオイを嗅ぐ理由になることもあります。部屋の中の色んな場所のニオイを嗅ぐことで、小さな変化を見逃さないようにしているのでしょう。
飼い主さんが新しく購入した物や、今日お出掛けした場所、またどんな人と会っていたのか、他の動物と接していないかなど、持ち帰った物のニオイで確認しているようです。
犬が部屋中のニオイを嗅ぐのはストレスや異常行動?
愛犬が部屋中のニオイを必要以上に嗅ぎまわっている時は、ストレスによる異常行動の可能性もあります。
犬はストレスが溜まってしまうと様々な物のニオイを嗅ぎ情報を得ることで、少しでも気持ちを落着けたいという思いがあるようです。
個体の性格によりストレスを感じてしまう理由は様々ですが、多くの犬は運動不足や飼い主さんとの関係性にストレスを感じることがあります。
- 運動不足
- 生活環境や家族構成の変化
- 気温や湿度が適していない
- 騒音などでリラックスできない
- お留守番の時間が長い
- 飼い主さんとのコミュニケーション不足
心当たりのある飼い主さんは愛犬が安心して過ごせる環境作りつつ、コミュニケーションタイムを増やす、またお散歩での運動量をしっかり確保するなど、何かしら工夫してしっかりとストレス発散させてあげましょう。
まとめ
犬がクンクンと部屋中のニオイを嗅ぐ行為は、特に異常なことではありません。しかし、あまりにも頻度が高く、いつも何かのニオイを嗅いでいる場合は、ストレスからの行動である可能性もあります。
なんとなく元気がない、食欲もなくご飯を食べてくれないなどの他の症状も見られたら要注意です。何がストレスになっているのか見極めて対処してあげましょう。