愛犬が「同じおもちゃ」でしか遊ばない理由
新しいおもちゃを次々と買い与えてしまっても、結局いつも同じおもちゃでしか遊ばない…。よく耳にする話ですが、これはどうして起こるのでしょうか。
そのおもちゃがあると安心するから
犬は気に入ったおもちゃがあると、ボロボロになっても遊び続けます。犬には「汚い」という感覚がないので、使い込むと自分や飼い主のニオイが付き、そばにあるとかえって落ち着くのです。
留守番中に遊んで寂しさを紛らわしていた、飼い主と一緒に遊んで楽しかったなどの良い思い出があると、そのおもちゃは愛犬にとってより安心できるものになります。
愛着が湧くとおもちゃを抱えて寝ることもあり、メスの場合は偽妊娠することもあると言われています。偽妊娠中の犬はおもちゃを取られそうになると怒るので注意が必要です。
そのおもちゃの感触が好みだから
人間が服やタオルなどの肌触りにこだわるように、犬もおもちゃの質感や噛み心地に好みがあるようです。
犬の口は人間にとっての手と同じなので噛んだときの硬さや感触はとても重要です。フワフワが好きかカリカリが好きかは犬によって変わりますが、好きな感触とニオイが合わさってお気に入りのおもちゃになるのでしょう。
木製の家具をかじるのが好きな犬なら木の枝のようなおもちゃを気に入ってくれることがあります。おもちゃを与えてイタズラが減ってくれたら飼い主も助かりますね。
タオルや衣類をよく噛む犬なら柔らかい感触のぬいぐるみを気に入ってくれるかもしれません。日頃のイタズラも含めて犬を観察し、好きな素材のおもちゃを選んであげてください。
愛犬が「同じおもちゃ」でばかり遊ぶ場合の対策
では、愛犬が「同じおもちゃ」でばかり遊んでしまう場合、どのようなことに注意したらよいでしょうか。
おもちゃは洗濯してOK!
おもちゃの洗濯には水で完全に洗い流せばどの洗剤を使っても問題ありません。洗濯した後は天日干しをしてよく乾かしてください。
ペットグッズ用の洗剤が販売されていますが、衣類の洗濯洗剤やハンドソープは身近で使いやすいと思います。とくに重曹は、犬の体に無害でつけおきするとニオイもとれるので推奨されています。
ただし、犬のおもちゃは愛犬が口に入れるものですので、アルコールで消毒するのは避けてください。プラスチック製やシリコン製のおもちゃも水洗いを基本にし、洗わなくても日頃から日光消毒するようにしましょう。
おもちゃが傷んできたら病気や誤飲に注意!
犬がおもちゃを気に入ってくれるのは嬉しいですが、汚れがひどい場合はおもちゃの洗濯や交換をしてください。
犬の口の中には大量の細菌がおり、その中には人獣共通の感染症を引き起こすものもあります。おもちゃについた唾液も原因になりうるので、衛生面には注意が必要です。
また、犬が噛んで小さくなったおもちゃの一部を飲み込んでしまうこともあります。犬の噛む力は予想以上に強く、誤飲で動物病院に駆け込む犬は非常に多いです。
おもちゃがボロボロになったら飼い主が見ているときだけ遊ばせ、危険と感じたら使用をやめてください。
まとめ
人間の子どもがおもちゃを持っていると落ち着きますが、犬にとってもおもちゃは大切な親友か相棒のようです。
ボロボロになったおもちゃを捨てるのは犬がかわいそうにも感じますが、愛犬の安全のためには交換は必要です。
高価なおもちゃもありますが、犬は丸めたタオルなど意外と単純なものを好みます。簡単に入手できるものを選ぶというのもおもちゃ選びのポイントです。
犬の好みを把握しておもちゃを選び、楽しい思い出をたくさん作ってあげましょう。