犬の「しつこい要求」に対するNGな対応
しつこい要求をしてくる犬に対して対応に困ってしまうことがあるかと思いますが、その際にしてはいけないNG対応とは、どのような対応なのでしょうか。
1.無視をする
犬のしつこい要求に対するNGな対応は、無視をするということです。
無視をし続けたことで、しつこい要求をしなくなったことがあるでしょうか。一時的には諦めてくれるかもしれませんが、根本的な解決にはなっていないのではないでしょうか。
「おやつが食べたい!」としつこい要求をされた時、無視をすることでどんなことが起きるか、想像してみてください。
(諦めておとなしくなったな…)と思っていると、粗相をしていたり、イタズラをしていたり、無視をした飼い主への腹いせなのか!?というような行動をしていることがあったのではないでしょうか。
粗相くらいであればよいですが、物を噛んで破壊し、破片を飲み込んでしまっていては大変です。おやつを見つけ出し、袋を噛みちぎり、全部食べてしまっていた、なんてこともよく起きています。
おやつのしつこい要求をされた時は、無視をするのではなく、「決められたおやつの時間」と「決められたおやつの量」を教えてあげてください。
「決められた時間に決められた量のおやつを食べることができる」ということを理解することができれば、そのことが習慣化され、犬がしつこい要求をすることはなくなるはずです。
2.ケージやクレートに閉じ込める
犬のしつこい要求に対するNGな対応は、ケージやクレートに閉じ込めるということです。
ケージやクレートに閉じ込めた時、別のしつこい要求が始まってしまうことがほとんどですよね。「ここから出して~!」という要求です。
出してもらえるまで吠え続けることもありますし、ケージやクレートの扉をカリカリし続けることもあります。悲しげな声でアピールする犬もいますし、おとなしくなったフリをする犬もいます。
ケージやクレートは犬にとって「安全」「安心」「休む」という場所でなければなりません。閉じ込められて嫌な思いをした犬は、ケージやクレートに入ることを拒むようになってしまいます。
災害時など、本当にケージやクレートの中で過ごすことが必要不可欠になった時、犬に安全で安心できる環境を与えてあげることができなくなり、体も心も休まらなくなってしまいます。
ケージやクレートはしつこい要求をする犬をおとなしくさせるための場所ではありません。閉じ込めて反省をさせるための場所でもありません。
3.怒鳴りつける
犬のしつこい要求に対するNGな対応は、怒鳴りつけるということです。
あなたは怒鳴りつけているつもりはないかもしれませんが、大きな声を出すことも、声を荒げることも同じことだと考えた方がよいです。
驚いた犬が一時的に要求をやめることはありますが、落ち着きを取り戻せばまたしつこい要求をしてきます。怒鳴りつけることでは根本的な解決にはならないのです。
怒鳴りつけられたことで要求することをやめた犬は、満たされなかったことによる不満やストレスを抱えます。発散させようとして問題行動を起こすことがあります。
おとなしくなった犬の様子を見てみてください。手足の先をカミカミしていませんか?それはストレスサインです。自傷行為にまで発展してしまわないよう注意が必要です。
まとめ
犬のしつこい要求に対するNGな対応を3つ解説しました。
- 無視をする
- ケージやクレートに閉じ込める
- 怒鳴りつける
正当ではない要求には一貫して応えないようにしましょう。昨日は応えてもらえたのに今日は応えてもらえなかったという経験が、しつこい要求をするきっかけになってしまうことがあります。
おやつのしつこい要求を例に挙げたように、決まり事を作って教えてあげたり、規則正しくすることで、しつこい要求はなくなるでしょう。