犬種によって『しつけの難易度』は変わるの?
犬を飼う上で『しつけ』は飼い主の責務と言っても過言ではありません。一緒に暮らす上で、ある程度は人間の生活に寄り添ったしつけをしなければ、お互いに息苦しい思いをすることになってしまうからです。
この『しつけ』に関してさまざまな情報が溢れていますが、犬種によって『しつけの難易度』が違うと言われることも多々あります。
実際、犬種によって遺伝的に受け継がれている思考や習慣、本能的行動が異なるため、学習能力の高い犬種や人との生活に順応しやすい犬種は、しつけを学習しやすいといえるでしょう。
ただし、必ずしも犬種によってしつけの難易度が変わるとは限りません。その犬の性格や飼い主のしつけの仕方、生活環境なども大いに関係します。
しつけがしやすいと言われている犬種は?
では、一般的にどのような犬種が「しつけがしやすい」と言われているのでしょうか。飼い主から指示されたことを学習することが得意な3犬種をご紹介します。
1.トイプードル
日本国内でも高い人気を誇っているトイプードルは、ボーダーコリーに次いで賢い犬種(プードル犬種)と言われています。また、人懐こく人間好きな犬が多いこともあり、しつけたことを学習するスピードも早く、意欲を持ち合わせている子も多いです。
ある調査によると、トイプードルは人間の言葉と意味をつなぎ合わせて理解する能力にも長けており、人間の言葉を250以上も学習できると言われています。
攻撃的な態度を取ることも少ないので、しつけのしやすさや人懐こさなどを考えると、初心者でも一緒に暮らしやすい犬種と言えるでしょう。
2.キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
元々狩猟犬として活躍していた犬種ではありますが、19世紀に入った頃からペットとして親しまれるようになり、今や家庭犬として人気の高いキャバリア・キング・チャールズ・スパニエル(通称、キャバリア)もしつけしやすい犬種と言われています。
元々噛み癖や吠え癖も少ない子が多く、尚且つ人懐こくフレンドリーで穏やかな性格を持ち合わせているため、飼い主の指示にもきちんと耳を傾けてくれるのです。
また、家族の態度や行動を観察し、相手の感情を読み取る能力にも長けているため、飼い主がどのような行動を望んでいるのか考えて行動することもできます。これらがキャバリアがしつけしやすいと言われている理由です。
3.ラブラドールレトリバー
日本国内でも大型犬の中で最も人気の高いラブラドールレトリバーは、穏やかで人懐こい優しい性格の子が多い犬種として知られています。
また、人に従事することを得意としており賢さも持ち合わせているため、さまざまな業種で私益犬として活躍している犬種です。
もちろん、家庭犬としても大型犬の中ではしつけしやすい犬種と言われており、根気強く一貫性を持って接することで、正しくしつけ内容を理解してくれます。
しつけの難易度が高いと言われている犬種は?
続いて、しつけの難易度が高いと言われている犬種を紹介します。あくまで一般的な傾向ではありますが、どちらの犬種も初心者向きの犬種ではないので、迎える際はしっかり準備したり、ドッグスクールへの申し込みなどを検討しましょう。
1.シベリアンハスキー
狼のような強面な見た目を持つシベリアンハスキーは、近年、日本でも大型犬の中では人気の高い犬種としてランクインするようになりました。
シベリアンハスキーは強面な見た目とは裏腹に、とてもフレンドリーで人懐こく甘えん坊な一面を持ち合わせています。他の人や犬と遊ぶことが大好きな活発な性格ゆえに、遊びが優先となってしまい、なかなかしつけが終わらないという声も…。
元々は犬ゾリの犬種だったため、単調な作業や力仕事が得意な犬種なので、細かい指示動作やしつけに関しては、根気強く長期間にわたってしつけを行い続ける必要があります。
2.秋田犬
秋田犬は犬の中でも「犬」よりも「猫」に近い特性を持つ一面のある犬種です。警戒心が非常に強く、飼い主以外に懐かないことはもちろん、マイペースで頑固な「自分を持つ」犬種なので、飼い主として認められていないとしつけに意欲すら見せないこともあります。
また体格がとても大きいことから、きちんとしつけをしなければ飼い主がコントロールできず、大事故につながってしまう危険性もあります。
まずは少しずつ確実に信頼関係を築いていき、その過程で人間社会になれさせるために社会化を育んでいきましょう。必要に応じてドッグスクールの検討も視野に入れてください。
まとめ
いかがでしたか。犬のしつけは基本的に環境や飼い主の力量、そしてその犬の性格が大きく関係します。しかし犬種によって、性格的傾向や学習スピードの良し悪しなどが影響しやすいので迎える際の参考にしましょう。