柴距離とは?
みなさんは「柴距離」という言葉をご存知でしょうか?
柴距離とは、柴犬が人間や他の犬との間に保とうとする独特の距離感のことをいいます。
「独特の距離感ってどういうこと?」と疑問に感じる方のために詳しくご説明しましょう。
一般的に、犬といえばフレンドリーで抱っこされたりスキンシップが大好きなイメージがありますよね?飼い主の側から離れない甘えん坊が多いイメージもあるでしょう。ところが、柴犬の場合はちょっと様子が違います。
柴犬は犬の中でも「ツンデレ」と呼ばれる性格の子が多く、スキンシップを取ろうとする飼い主に対して怒って唸ってしまうことも少なくありません。そんなクールな一面を見せる一方、飼い主が他の犬をかまっているとヤキモチを妬いたり、急に甘えてきたりすることもあるのが柴犬の特徴です。
まるで猫のような性格をしている柴犬は、飼い主と同じ部屋にいても少し離れた場所、手が届きそうで届かないような微妙な距離にいることが多いです。柴犬の飼い主さん達は、この独特の距離感のことを愛情を込めて「柴距離」と呼んでいます。
柴犬が柴距離を保ちたがる理由
では、なぜ柴犬は人や他の犬から独特の距離感を保とうとするのでしょうか?
柴犬が柴距離を保とうとする理由の一つに、柴犬が犬の中でも特に警戒心が強い犬種だということが挙げられます。
日本犬であり、猟犬や番犬として使役されてきた歴史を持つ柴犬は、忠誠心が強いのと同時に警戒心がかなり強い性格です。そのため、パーソナルスペース(他人に侵入されたくない自分だけの空間)が他の犬よりも広い傾向があります。
これが「飼い主と同じ空間にはいたいけど、くっつきたくはない」「一緒にいたいけど、構われたくない」という柴犬の距離感を生み出しているのです。
また、警戒心だけでなく自己主張が控えめなのも日本犬である柴犬の特徴。洋犬であれば飼い主と遊びたい時にオモチャを持って激しくアピールする子が多いですが、柴犬の場合は「遊びたいけど自分からは誘いたくない」と積極的になれません。
飼い主にチラチラ視線を送ったり、オモチャを飼い主の足元へそっと置いてみたりと控えめなアピールをすることが多いようです。
警戒心の強さと控えめな性格が合わさることで、柴犬は飼い主とも独特の距離感、柴距離を保とうとすると考えられます。
まとめ
今回は柴犬の独特の距離感『柴距離』についてご紹介しました。
柴犬の飼い主さん達は「柴距離が愛おしい!」「ツンデレな感じがたまらない♡」と柴犬の洋犬とは違った魅力にメロメロのようです。
もちろん犬の性格には個体差があるので、飼い主さんにデレデレで甘えん坊な柴犬ちゃんや、警戒心がなく誰にでもフレンドリーな柴犬ちゃんも多くいます。
柴犬を飼っている人は、愛犬がどんな性格なのか、適度な距離感はどのくらいなのか様子を見ながらスキンシップを取るようにしましょう。
柴距離を取りたがる愛犬を無理やり抱っこしたり、構いすぎたりするのはストレスを与えることになるので控えてください。その代わり、甘えてきた時はたっぷり撫でて可愛がってあげてくださいね。
柴犬が持つ気質を理解しつつ、飼い主も愛犬も幸せな柴犬ライフを楽しみましょう!