犬の記憶力はどれくらいなのか
犬の記憶力に関しては、まだまだ未知なる部分が多すぎて、明確はことは言えません。ただ、「犬の記憶力ってこれくらいなのかな?」という情報はいくつか有力なものがあります。
よく言われているのが、『犬が記憶できる時間は10秒程度』という説です。これは「短期記憶」と呼ばれているものです。
この短期記憶を活用したしつけを行う場合、愛犬がトイレシートを噛みちぎって遊んでいるのを発見した時、すぐに叱れば「これはいけないことなんだ」と記憶することができます。
ただ、一度で完璧に覚えることができるわけではないため、繰り返し行う必要があります。
そして、お留守番中にトイレシートを噛みちぎって遊んでいた形跡を発見した時は事後であり、何でこんなことをしたのかを叱られても犬には理解できないそうです。
人間の短期記憶は10秒~1時間程度とされていますが、今日の朝ごはんに食べた物を全て言えるでしょうか。使われている全ての食材まで記憶することができていたら完璧ですよね。
人よりも記憶できる時間が短い愛犬に何かを覚えてもらいたい時は、覚えてもらいたいという気持ちと、繰り返し教えて続けることが必要なのではないでしょうか。
子犬の頃のことは覚えているのか
母犬と再会した時、兄弟姉妹と再会した時、大喜びで大興奮する犬もいます。すぐに仲良くなれる犬もいます。やはり家族だからなのかな、と感じますよね。
子犬の頃の記憶があるからなのか、ただ単純に他の犬と仲良くすることができるからなのか、という疑問も生まれるのではないでしょうか。
我が家の愛犬は、生まれてから7カ月もお世話になったペットショップの店長さんに会いに行くと、大興奮でパニックになるほど嬉しいようです。
子犬の頃の記憶があるからなのか、定期的に会っている人で自分のことを可愛がってくれるからなのか、これも疑問に思うところです。
犬が記憶していることができる期間は10年程度とされています。記憶に残るほど強い刺激を受けた出来事、記憶に残るほど自分を愛してくれた人など、状況によっても覚えていられる期間は変わるのではないでしょうか。
連想記憶を活用しよう!
「犬の記憶力は10秒」などと言われていますが、連想記憶を活用することで、犬に覚えてもらいやすくなります。しつけをする上でも連想記憶の活用が重要で、楽しくスムーズにしつけを行うことができます。
なぜ犬はお手をするのでしょうか。お手をすることが好きだから…ではないと思います。お手をした後のことを連想記憶によって期待するからなのではないでしょうか。
「お手をする」→「おかわりをする」→「おやつがもらえる」
これを連想記憶と言います。飼い主がお手という言葉を発した先のおやつを連想し、嬉しくてお手をするのでしょう。
愛犬がよい行いをした時は、すぐに褒めてください。愛犬が悪い行いや危険な行いをした時は、すぐに叱ってください。記憶力10秒と言われている犬にも理解しやすくなります。
逆に、犬は時間が経ってから褒められても叱られても、理解できない可能性が非常に高いです。事後のイタズラを厳しく叱ると、恐怖心を与えるだけになってしまうこともあるのでやめましょう。
まとめ
未知なる部分の多い犬の記憶力ですが、普段、愛犬のことをよく見て理解している飼い主には、愛犬がどれくらいの記憶力を持つのか、何となく分かっているのではないでしょうか。
(よく覚えてるな~!)と感じる出来事もあれば、(もう忘れちゃったの?)と感じる出来事こともありますよね。
犬の記憶力に関する研究は今も続けられており、新しい情報にも期待したいものです。